がんの悩み 当事者共有 静岡市が交流会、薬剤師講座も

 静岡市は9日、がん患者や家族が意見交換する「がんサバイバー交流会」を静岡市葵区のJR静岡駅ビル「パルシェ」で開催した。市民ら10人が参加し、薬剤師によるミニ講座に耳を傾けた後、医療機関では相談しにくい不安や悩みを当事者同士で共有し合った。

抗がん剤に関するミニ講座に耳を傾ける参加者=静岡市葵区のJR静岡駅ビル「パルシェ」
抗がん剤に関するミニ講座に耳を傾ける参加者=静岡市葵区のJR静岡駅ビル「パルシェ」

 交流会は乳がん経験者でつくる「あけぼの静岡」のメンバーが進行役となり、少人数に分かれて意見交換した。治療に関する話題のほか、薬の副作用による脱毛に対応するウィッグの利用、退院後の過ごし方などについて質問が上がった。「高価なウィッグを買ったけど、ずれないか気になって結局使わなかった」「不安な気持ちを吐き出すことが大事」などと経験や助言が語られた。
 ミニ講座には市立静岡病院のがん薬物療法認定薬剤師の浅利亜規代さんが登壇し、抗がん剤の副作用について解説。副作用対策として、治療や薬についてよく知っておくことや、サポート体制を確認しておくことの大切さを訴えた。
 交流会は市がん対策推進計画策定中に当事者同士で話し合える場を求める声が上がったことを受け、本年度初めて企画した。年4回の開催で、次回は来年3月16日の予定。

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