営業禁止命令を解除 西伊豆の特養 集団食中毒

 西伊豆町の特別養護老人ホーム「ヒューマンヴィラ伊豆」で利用者2人が死亡した集団食中毒で、静岡県賀茂保健所は22日までに、給食サービスを提供している日本ゼネラルフード(名古屋市)に対し、同施設における営業禁止命令を解除したと明らかにした。同日の県賀茂地域局の定例会見で説明した。23日の朝食から提供を再開する。
 保健所によると、3日の昼食で提供された給食が原因とみられる。献立は、炊き込みご飯やサバの竜田揚げ、そばサラダなど。日本ゼネラルフードが保健所に対して「生野菜の消毒を徹底する」などの再発防止策を示し、衛生管理体制が改善されたと判断した。
 保健所は食中毒と断定した15日から、営業禁止を命じていた。21日に同施設の厨房(ちゅうぼう)に立ち入り、改善状況を確認した上で同日夜、営業禁止命令を解除した。
 佐藤友康施設長は「日本ゼネラルフードと共同で改めて感染症対策を徹底し、安全な食事を提供していきたい」と述べた。
 県によると、同施設では給食を食べた利用者と職員計33人が腹痛や下痢、血便などの症状を訴え、10人の便から腸管出血性大腸菌O157が検出された。

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