舟にキュウリ載せ豊穣祈願 静岡葵区・久能尾地区「津島天王祭」
静岡市葵区黒俣の久能尾地区で22日、地元で「津島さん」や「ナガシダイ」と呼ばれる祭事「津島天王祭」が行われた。
![川に浮かべた小型の舟にキュウリを載せる住民=静岡市葵区黒俣](/news/images/n129/1284190/IP230724TAN000048000_O.jpg)
災厄を川に流して家内安全や五穀豊穣(ほうじょう)などを願う行事。午後6時ごろ、地元住民らが集落を流れる氷川に小型の舟を浮かべろうそくを点灯。持ち寄ったキュウリを舟に載せて手を合わせた。
午後8時すぎ、再びろうそくをともし舟を止めていたひもを切断すると、舟はゆっくり流れ闇夜の中へと消えていった。久能尾自治会の勝山増一郎会長(78)は「去年の台風の影響で川が荒れてしまったが、無事できて良かった。昔から続く祭事なので末永く残していければ」と話した。
同地区の盤龍寺では同日、境内にある首のない地蔵に新しい袈裟(けさ)をかけ直す「地蔵尊大祭」が4年ぶりに開かれた。