子宮頸がんワクチン 男性接種にも助成検討 藤枝市

 藤枝市の北村正平市長は14日、女性の子宮頸(けい)がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)感染を予防するワクチンの男性への接種について、公費助成に向けた制度設計を行うと明らかにした。市議会6月定例月議会で大石保幸氏(公明党)の一般質問に答えた。
 昨年、女性の子宮頸がんワクチンの接種勧奨が2013年以来に再開されたのを受け、市もワクチンの定期接種を再開し、9価ワクチンの一部助成を開始した。小学6年~高校1年相当と、積極的勧奨が中止されていた約9年間に接種を控えた1997~2006年度生まれの女性は公費で受けられるが、男性は対象外となっていた。
 海外では欧米を中心に男女への定期接種化が進み、日本でも厚生労働省が男性への公費接種を本格的に検討中。男性へのワクチン接種は女性へのHPV感染を防ぐほか、男性にも中咽頭がんや肛門がんなどの発症予防につながるとされる。
 市は24年度からの運用に向け、医師会と調整して対象年齢や助成金額などの制度設計を進める。男性へのワクチン接種の必要性も周知する。北村市長は「性別を問わずワクチン接種を推進していくことで、地域全体の効果的な感染予防が期待できる」と述べた。

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