静岡人インタビュー「この人」 地域社会と連携した実践的教育を進める静岡産業大の学長 堀川知広さん(湖西市)

 元県職員で経済産業部長などを歴任し、2011年に特任教授として静岡産業大へ。情報学部長、副学長を経て22年4月1日から現職。産官学など地域社会と連携した実践的教育を軸に、社会に貢献できる人材育成を目指す。専門分野は農業政策、産業政策。湖西市出身。72歳。

堀川知広さん
堀川知広さん

 -就任1年を振り返って。
 「豊かな感性を持っている学生が自分で考えながら学ぶものを選択し、社会に貢献できる技術を身につける必要がある。デジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素社会に向けたグリーントランスフォーメーション(GX)など、急激な社会の変化を国内外の現場に出向いて肌で感じてもらいたい」
 -本年度の取り組みは。
 「教員と生徒が(大学の)外に出て地域課題を見つけて分析し、地域に向けて発表する機会を増やす。磐田はサッカーやラグビーのプロスポーツチームがあり、本校学生も所属する女子サッカーチーム『静岡SSUボニータ』もある。チームの成績向上や観客数を増やすための仕組みなど、地元のスポーツチームと協力して考えてほしい」
 -海外との関わり方は。
 「教員一人一人が海外研修プログラムを作成し、学生を募る形を取る。スポーツ科学部の教員は海外のプロ・アマスポーツの練習や指導風景を見学。経営学の教員は、海外の企業や自治体のマーケティング業務や支援体制などを学生と一緒に学んでほしい。参加する学生には教材費など金銭的な支援をする」
 -理想の大学・学生像は。
 「地域に役立つ人材を社会に送り出すのが本校の使命。多くの学生が地域に興味を持ち、地元企業に就職するのが理想。学生には高い志を持って卒業してもらいたい」

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