「沼津の顔」再開発急ぐ 「駅まち環状」集中支援 市エリア絞り民間投資促す

 沼津市は30日までに、JR沼津駅周辺の再開発の促進に向け、4月から始める民間資本への支援の詳細をまとめた。支援の対象エリアは、市の「中心市街地まちづくり戦略」で示す「駅まち環状」の内側とその道路の中心から外側100メートル以内と決定。駅の南北を柱にエリアを絞ることで、集中的に後押しする。

民間資本に対する支援事業をPRするポスター=沼津市内
民間資本に対する支援事業をPRするポスター=沼津市内


 市が新たに取り組むのは、中心市街地の再開発を計画したり、今後進出することを検討したりしている民間資本を軌道に乗せる「優良建築物等整備事業」。支援の対象エリアとした駅まち環状の内側は沼津の顔と言える場所で、再開発が急務な地域。再開発による防災力強化と居住促進、人中心の公共空間の創出をはじめ七つの必須の補助条件や期間のほか、調査設計と土地整備、共同施設整備の各経費を補助対象とすることなどを決めた。
 沼津商工会議所は29日の通常議員総会で、動き出している中心市街地の再開発について情報共有を図ると確認。2023年度の主要事業に「中心市街地の活力創造に向けた調査研究」を掲げ、特別委員会を新設するとした。
 30日には県と鉄道事業者、市が同駅周辺の再開発と連動する鉄道高架化に向け、移転する新貨物ターミナルの本体工事開始への協定を締結・確認した。頼重秀一市長は「民間の再開発への機運は高まっている。(協定締結は)まちづくりに対する効果は大きい」とした。

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