暴れ大井川と住民 関わりの歴史紹介 焼津で企画展

 焼津市三ケ名の市歴史民俗資料館で、地元の知られざる歴史文化にスポットを当てた企画展の第3期が開かれている。大井川地区の住民たちと水害の多さから「暴れ川」と恐れられた大井川との関わり合いを中心に紹介する。7月2日まで。

大井川地区の歴史や文化を紹介する企画展=焼津市三ケ名の市歴史民俗資料館
大井川地区の歴史や文化を紹介する企画展=焼津市三ケ名の市歴史民俗資料館

 大井川地区に残る史料や写真など計50点を展示している。江戸時代は2年に1回のペースで水害が発生していたとされる同地区。当時の被害状況を記録した文書や洪水被害に悩まされた下流域の様子を描いた絵図などが紹介されている。舟形屋敷や輪中堤といった水害から身を守るための工夫や、川除の信仰に基づいた地蔵やお札など川とともに生きる住民の暮らしぶりが分かる展示物が並ぶ。
 また、酒造や梨生産、養鰻(ようまん)といった大井川の豊富な伏流水を生かした地域産業の様子をパネルや展示物を通じて伝えている。
 同企画展は今期で最終回。第1期は浜通り、第2期は高草山を中心とした東益津地区をテーマに歴史文化を紹介してきた。

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