高天神城 AR、VRで再現 掛川市、アプリとウェブ 24日公開 クイズや歴史紹介も

 掛川市は戦国時代に徳川軍と武田軍が激しい攻防を繰り広げた高天神城を先端技術で再現するデジタルコンテンツを制作し、15日に現地で観光ボランティアを対象にした説明会を開いた。拡張現実(AR)と仮想現実(VR)で往時の姿を紹介する。24日にアプリとウェブサイトを公開する。

往時の城郭の姿を再現するデジタルコンテンツの画像=掛川市の高天神城跡
往時の城郭の姿を再現するデジタルコンテンツの画像=掛川市の高天神城跡

 高天神城は1581年の廃城から440年以上が経過し、遺構の風化が進んでいる。アプリは本丸や堂の尾曲輪(くるわ)など城郭内9カ所に設置したマーカーをスマートフォンで読み込むと、当時の地形や構造物が表示される仕組み。横堀では高低差を利用して攻め手を迎え撃つ様子をアニメーションで紹介する。
 城郭歩きとレクリエーションの機能も重視して、クイズやゲームを備えた。監修は日本城郭協会の加藤理文理事。連携するウェブサイトは「今、よみがえる高天神城」と銘打ち、城の歴史や特徴、防御機能などを詳しく紹介する。
 企画開発費は1300万円。市文化・スポーツ振興課の担当者は「広く楽しみたい人もいれば、深く知りたい人もいる。さまざまな希望に対応できる」と話す。
 市は公開後の26日、高天神社の例大祭でブースを構えてPRする。4月以降は学芸員による現地解説会なども予定している。

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