リニア工事の影響 評価対象に「生息場」追加 国交省専門家会議

 リニア中央新幹線トンネル工事の自然環境への影響について議論する国土交通省の第7回専門家会議が14日、東京都内で開かれた。国交省は前回までの議論を踏まえ、評価する対象を沢の水生生物だけでなく、周辺の水辺林など「生息場」も対象に加えると修正した「論点案」を示した。

リニア工事の自然環境への影響について議論する国土交通省専門家会議参加者=14日午前、東京都内
リニア工事の自然環境への影響について議論する国土交通省専門家会議参加者=14日午前、東京都内

 論点案は今後議論する内容を整理するために前回の会議で事務局の国交省鉄道局が提示した。このほかの修正点として、複数の沢を個別に調べるのではなく、環境別に類型化して影響を分析するとした。トンネル湧水を大井川水系に戻す際の排水口の形状や、トンネル工事の付帯工事による環境への影響も検討項目に追加した。
 会議では、JR東海が論点案で示された項目に従い、「沢の動植物」、「高標高部の植生」、「地上部分の改変箇所における環境」の各影響を調べるためにこれまでに実施した調査概要を報告した。

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