ガザ戦闘で孤児1万9千人 国連推計、母親6千人死亡

 【エルサレム共同】国連女性機関(UNウィメン)は16日、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘がパレスチナ自治区ガザで昨年10月に始まって以降、半年間でパレスチナ人の母親が6千人死亡し、1万9千人の子どもが孤児になったとの推計を公表した。パレスチナ人女性の死者も1万人を超えたとしている。

ガザの難民キャンプ=3月(ロイター=共同)
ガザの難民キャンプ=3月(ロイター=共同)

 ガザ保健当局によると、ガザ側の死者は全体で3万3千人を超え、うち女性と子どもが約7割を占めるとされる。ガザの人道状況は極度に悪化しており、UNウィメンは100万人以上の女性が「壊滅的な飢餓」に直面していると指摘。衛生環境も悪く、生理用品などが不足していると訴えた。
 パレスチナ通信によると、イスラエル軍は16日もガザ各地で攻撃を続けた。中部のマガジ難民キャンプでは空爆により11人が死亡した。
 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は16日、昨年11月から今年4月初めまでにイスラエル当局がガザで少なくとも約1500人のパレスチナ人を拘束したと発表した。イスラエル領内の軍施設などで尋問され、解放されたという。拘束期間が数週間に及ぶ人もおり、睡眠妨害や暴力、性的嫌がらせを受けたとの多くの証言があったとしている。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞