あえて飲まず、飲んでもノンアル ソバーキュリアス 若者中心に増加

 酒は飲めるけどあえて飲まないライフスタイル「ソバーキュリアス」。健康面への配慮などから、飲む場合も低アルコールを選ぶなど、程よく酒を楽しみたい人が若者を中心に増えているようだ。ノンアルコールや低アルコールの飲料をそろえた飲食店も人気を呼んでいる。

マーブリングレイン(左)とマーブリングスノー=スマドリバー渋谷
マーブリングレイン(左)とマーブリングスノー=スマドリバー渋谷
さまざまな料理とノンアルコール飲料(手前)=「CAFE HARBOR」
さまざまな料理とノンアルコール飲料(手前)=「CAFE HARBOR」
マーブリングレイン(左)とマーブリングスノー=スマドリバー渋谷
さまざまな料理とノンアルコール飲料(手前)=「CAFE HARBOR」

 東京・渋谷の「スマドリバー渋谷」は、アルコール度数が0%、0.5%、3%のドリンクを約100種類用意。カラフルな綿あめで飾られたジンの炭酸水割り「マーブリングレイン」、レモネード、ブルーベリーソース入りジンの「マーブリングスノー」など、華やかなカクテルが人気。2022年にオープンし、20~30代の客が多いという。
 都内に住む30代の女性客は「アルコールが少しだけ入っているので、飲酒した気分を味わえますし、翌日に響かないのがうれしいですね」と笑顔を見せる。一緒にいた30代男性は「私は全く飲めないので、選ぶのが楽しいです」と話した。
 ソバーキュリアスは、英語の「sober(しらふ)」と「curious(好奇心)」を合わせた、英国のジャーナリストが考案した言葉。スマドリバー渋谷を運営するアサヒビール(東京都墨田区)のマーケティング担当、加藤寛康さんは「かつて会食の場では『飲むのが当たり前』という風潮がありましたが、欧米発のソバーキュリアスブームで、日本人も自分らしい選択が尊重されるようになりました」と説明する。
 社員食堂にノンアル飲料を置く会社もある。サントリー(大阪市)の東京・田町オフィス(東京都港区)では、22年から社食「CAFE HARBOR」で常時約4種類のノンアルのビールやワインなどを出している。1本200円で、昼食時や取引先との商談の際に飲むことが多いという。総務部の町谷賢広さんは「商談前にお客さんとノンアルで乾杯をすると気持ちが和らぎます。上司が部下にごちそうすれば、円滑なコミュニケーションにも一役買います。ノンアル文化を作っていきたい」と話している。

 

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