廃棄太陽光パネル ガラスを有効活用 岡山、工芸作家に販売へ

 太陽光パネルのリサイクルに取り組む「PVリボーン協会」(岡山県西粟倉村)は19日、廃棄パネルから取り出したガラスを工芸作家などに販売すると発表した。パネル再生の際に余ることが見込まれるガラスを有効活用するのが狙い。
 協会の藤井尊久代表理事は岡山市で開いた記者会見で「アート作品として世に出してもらうことで(使い古された)リサイクル品ではなく、新たなガラス製品になることを知ってほしい」と話した。
 太陽光パネルと工芸品で使われるガラスは特徴が異なる。協会は同県倉敷市の吹きガラス工房「ぐらすたTOMO」などの協力を得てグラスや一輪挿しの試作を重ね、工芸品に活用できることを証明したという。
 今後、新たに立ち上げたガラス部会が、廃ガラスの調達や成分分析、品質保証を担い、商標登録した「Rebornglass(リボーンガラス)」として認証・販売を進めていく。
 協会はまた、溶かした廃ガラスから新たなパネル用板ガラスを製造することに成功したと発表。廃棄パネルを材料に使って新たなパネルに再生させるシステムの実現に向け、一歩前進した。

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