プーチン大統領、中国訪問へ 一帯一路会議、習氏と会談

 【北京共同】中国とロシアの両政府は16日、ロシアのプーチン大統領が北京で17、18両日に開かれる巨大経済圏構想「一帯一路」の国際会議に出席し、中国の習近平国家主席と首脳会談を行うと明らかにした。世界各国の首脳らが率いる代表団も会議に出席するため次々と北京入りした。アジアやアフリカの新興・途上国が中心で、中国は会議に友好国を集め、国際的影響力を誇示する。

ロシアのプーチン大統領(左)、中国の習近平国家主席
ロシアのプーチン大統領(左)、中国の習近平国家主席
中国の王毅外相(右)と握手するロシアのラブロフ外相=16日、北京の釣魚台迎賓館(中国外務省のホームページより、共同)
中国の王毅外相(右)と握手するロシアのラブロフ外相=16日、北京の釣魚台迎賓館(中国外務省のホームページより、共同)
ロシアのプーチン大統領(左)、中国の習近平国家主席
中国の王毅外相(右)と握手するロシアのラブロフ外相=16日、北京の釣魚台迎賓館(中国外務省のホームページより、共同)

 国際会議は、一帯一路が習氏の提唱から今年で10年を迎えたことに合わせて開催。百数十カ国が出席を表明した。一帯一路は先進7カ国(G7)で唯一参加するイタリアが離脱する意向と報じられるなどほころびが見えており、会議は参加国の結束を固める狙い。
 ウクライナ侵攻で米欧と対立するロシアは首脳会談で中国と一層の連携強化を図る。中国は東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を巡りロシアと共に日本に圧力を加える構え。イスラエルとパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスの戦闘も議題に上りそうだ。
 中国外務省によるとロシアのラブロフ外相は16日、プーチン氏に先立ち北京を訪問し、中国の王毅外相と会談。「大統領は国際会議や首脳会談を楽しみにしている」と伝えた。王氏はロシアが今後も積極的に一帯一路に参加することを歓迎すると述べた。
 新華社電によると、一帯一路の事業で巨額の対中債務を抱えるスリランカのウィクラマシンハ大統領のほか、カンボジアのフン・マネット首相やエチオピアのアビー首相らが16日、北京に到着した。AP通信によるとアフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権も参加する見通し。
 日本は一帯一路に参加しておらず、政府は代表団を派遣しない。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞