米債務引き上げ協議は来週に延期 バイデン大統領G7参加に影響も

 【ワシントン共同】バイデン米大統領と野党共和党のマッカーシー下院議長らが12日に予定していた連邦政府の債務上限引き上げ問題を巡る協議が、来週前半に延期されることになった。ホワイトハウスが11日明らかにした。米国債のデフォルト(債務不履行)回避に向け、事務的な折衝に時間がかかっているためという。

バイデン米大統領(ゲッティ=共同)
バイデン米大統領(ゲッティ=共同)

 米政府は19日開幕の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)について、現時点でバイデン氏の参加予定に変更はないとしているが、協議の状況次第で影響が出る可能性がある。バイデン氏は10日、協議が長引けば、オンラインで参加する可能性に言及した。
 マッカーシー氏は11日の記者会見で、現状では12日に協議しても「生産的ではない」と指摘。「(政府と議会の)スタッフでもう一度会合を重ねることが最良だ」と説明した。
 延期の判断について、協議の関係者は「前向きなものであり、議論は進展している」とした。来週前半の具体的な協議日程は明らかになっていない。
 米国では連邦政府が資金調達のために借り入れられる上限額を議会が決めており、現行の法定水準を引き上げるといった対応をとらなければ、6月1日にもデフォルトに陥る恐れがある。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞