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静岡県立大発 まんが しずおかのDNA(5)温州ミカンの一大産地

(2019/12/16 11:00)
漫画・かとうひな
漫画・かとうひな

 柑橘[かんきつ]類は世界で最も生産量の多い果物で、日本でも温州ミカン、アマナツ、ハッサク、ポンカン、キヨミ、ハルミ、イヨカン、レモン、ユズなど多彩な種類が生産されている。その中でも日本人に最も身近なものは温州ミカンであり、温州が中国の地名に由来するため中国原産と思われがちだが、鹿児島県発祥の柑橘で、わが国独自の品種である。
 静岡県には優良品種である青島ミカンや寿太郎ミカンなどが知られており、普通温州(温州ミカンの種類)に限定するとその生産量は日本一。青島ミカンは、静岡市の青島平十氏によって発見された晩生のミカン品種で、甘味が強く適度に酸味を持ち、味にコクがある。寿太郎ミカンは、沼津市の山田寿太郎氏により、青島ミカンの枝替わりから発見された品種である。
 2015(平成27)年に消費者庁により機能性を表示することのできる「機能性表示食品」が制度化されたことにより開発競争が行われ、多くの機能性表示食品が承認されている。日本有数のミカン産地である浜松市の三ケ日地域で生産される三ケ日ミカンは、豊富に含まれているカロテノイド(天然の色素成分)であるβ-クリプトキサンチンが骨の健康維持に有効であることが明らかとなり、生鮮食品としては初めて機能性表示食品として承認された。
 これをきっかけとして、トピアミカン、西浦ミカン、清水のミカン、大井川ミカン、アローマメロン、クラウンメロンなどが、本県発の生鮮食品の機能性表示食品として承認されている。さらに、他県からもミカン、リンゴ、モヤシ、トマト、ケールなど生鮮食品の機能性表示食品が次々と承認され市場に出てきている。
 静岡県民はミカンが好きだ。県旗の富士山、清水エスパルスのユニホーム、県立大の校章もミカン色。ミカン色は暖かさを連想させ、本県は温暖で日照量にも恵まれる。一大消費地首都圏にも近く、温州ミカンをはじめとする生鮮果樹園芸作物の生産地として、ますますの発展が期待される。 (黒柳正典 客員教授/生薬・天然物化学)
 静岡県立大の執筆陣が文理の枠を超え、漫画を使って静岡のDNA(文化・風土)を科学的に解き明かす(静岡新聞月曜朝刊「科学面」掲載)。

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