藤枝MYFCのホームタウンが竜巻被害に。監督や選手が大分トリニータ戦に向け闘志「サッカー見てる場合ではないかもしれないが、勇気を与えたい」


J2藤枝MYFCは9月13日、ホームで17位の大分トリニータと対戦します。リーグ戦も残り10試合。ここから勝ち点を積み上げ、上位浮上を狙っています。須藤大輔監督と、けがで戦列を離れていたDF久富良輔選手が試合の展望を語りました。

須藤大輔監督「失い方に気をつける」

―ビルドアップの部分を練習で繰り返していた。
レベルは高くなっていますが、やろうとしないで逃げてしまう部分があります。安全圏をとって(ロングボールを)蹴ると相手ボールになります。相手の土俵になり相手にこぼれ、持たれるからこちらが疲弊してしまう。まだまだかなと思います。

―大分の印象は。
堅くて、ボールを持ってからが速い。攻撃後の帰陣も速い。元々ボールも人も動かすサッカーをしていたので、奪った瞬間の速さはすごいです。失い方に気をつけてリスク管理をしなければ。でもカウンターなどが怖くて重くなったりつなぐのを恐れたりすると相手のゲームになってしまうと思います。

―行くところは行くことが重要に。
全部いかなければいけません。相手がどのような守備をしようが、われわれらしくポジションを取っていきたいです。

―DFの大森選手の出場が続いている。
練習から良くて公式戦に出て、とても成長したのかなと思います。ビルドアップにしろデュエルにしろ、余裕を持ってプレーできていると感じます。非常に良いものを表現できています。

―台風15号の影響でホームタウンの多くの人々に被害があった。
被害のあった方々にとってはサッカーを見ている場合ではないと思うかもしれないのですが、その人たちのために良い試合を見せたいです。大変な状況なので見てもらえるかは分からないけれど、そういった思いを持ってやることが地域貢献でもある。選手も感じているものがあると思うので、皆さんに勇気を与えたいと思います。

DF久富良輔「勝ち続けてこそ届く」


―練習に完全復帰しました。コンディションは。
全てのメニューをこなせたので大丈夫です。割と早く戻ってこられました。けがの部分を気にすることなくできました。

―欠場した前節の長崎戦を見た感想は。
外から見るのと実際に中でやっているのとでは違いがあると思いますが、長崎は個の能力がとても高かったと思います。その中でもビルドアップで開放して自分たちがゴール前に押し込む形はできていたので、その回数を増やしていけば長崎相手にも勝ち点3を取ることができたのではないかなと感じました。

―ボールを握られる時間が多かったことについて感じたことは。
個の能力が高いので一人でキープされたり、ボールを保持されたりというのはあると思うのですが、だからといって全て剥がされていたかといえばそうでもなかった。しっかり奪いきって自分たちの時間にしていくという場面は見えました。奪った後に自分たちの時間を増やすことは取り組んでいることですが、持たれた時にじれすぎる必要はないかなと感じます。

―大分の印象は。
引いて守ってカウンターというカラーがあると思います。前に出るところとクリアボール、セカンドボールを拾うという意識が大事。見極めをしっかりしていかなければいけないので、意識していきたいです。

―攻略するのに大事なことは。
相手が引くとカウンターが怖い分、確実にと思ってしまいますが、思い切りの良さを大事にしていく必要があると思います。

―台風15号でホームタウンの人々が被害を受けた。
すぐには回復できない部分もあるし、自分たちが1勝しただけでも勇気は与えられないと思うので、勝ち続けることで皆さんの耳に入って元気づけられれば。勝ち続けてこそ届くと思うので、そこを大事にしていきたいです。
シズサカ シズサカ

静岡新聞社編集局運動部がサッカーや野球、バスケットボール、ラグビー、バレーボールなど、さまざまなスポーツの話題をお届けします。紙面では紹介しきれない選手たちの表情や、ちょっとしたこぼれ話をお楽しみに。最新情報は運動部の公式X(旧Twitter)でチェックを!

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1