世界陸連の独立監視部門「インテグリティー・ユニット」(AIU)は2月14日、男子20キロ競歩で2021年東京五輪、2022年世界陸上で銀メダルに輝いた池田向希選手(26)=浜松市出身、旭化成=に対し、ドーピング違反を認定し、4年間の資格停止処分を科したと発表しました。
日本陸連や旭化成によりますと、池田選手はAIUから2024年6月から8月にかけての血液検査値から血液ドーピングの疑いがあるとの通知を受けたということです。池田選手は同年7月、AIUに対し弁明書を提出し、パリ五輪に出場。その後、同年11月に、AIUから暫定的資格停止処分の通知を受けたため、池田選手側は取り消しを求める申し立てや規則違反を否認し、アンチ・ドーピング規則違反立件に対する不服申し立てを提出したものの、審問の結果、規則違反を認定する裁定が下されたということです。
この裁定により、池田選手は4年間の資格停止となるほか、2024年パリ五輪男子20キロ競歩7位入賞など、2023年6月20日以降の記録はすべて取り消されるということです。
池田選手は所属先の旭化成を通じて、「私は絶対にドーピングをしていませんので、今回の裁定は全く納得がいきません。あらぬ疑いをかけられ、全くもって理解し難い状況です。裁定が出た本日まで、今後の大会の出場を諦めずに練習に取り組んでいました。このまま身に覚えのないことで処分を課されるのは、極めて不条理と思わずにいられません。裁定の詳細が入り次第、適切な対応を検討いたしますので、今後ともご理解とご支援をいただければ幸いです」とコメントを発表しています。
池田選手は浜松市出身、浜松日体高校から東洋大を経て、現在旭化成に所属しています。2021年の東京五輪男子20キロ競歩で銀メダルを獲得、2022年の世界陸上オレゴン大会でも同種目で銀メダルに輝きました。