人口が大きく減っている山あいの地域に人を呼び込もうと、静岡県藤枝市に新たな体験型の民宿が1月15日、オープンします。きれいになった古民家や手作りのサウナがお披露目されました。
藤枝市の稲葉地区にオープンする古民家を改修した宿泊施設「つむぎ宿藤」。関係者などが招待され、プレオープンイベントが開かれました。
<つむぎ宿 藤 保志弘幸管理人>
「この建物は、明治の時代に建てられた農家の母屋として使われていた歴史があるので、その暮らしぶりが分かるように、梁の良さとか大黒柱とかを生かしたリノベーションの設計(をした)」
築100年の空き家の木の温かさを残しつつ、快適に過ごせるように設備を新しくしました。暖かな日差しが降り注ぐ昔ながらの縁側や静岡県内の木材を使った手作りのサウナなどで訪れた人を癒します。
<東京から来た人>
「日本家屋なので、寒いなというところはあるが、実家のおじいちゃん家に来たような気持ちよさがある。東京住まいだが、なかなかない」
宿のコンセプトは「都市と農山村の交流をつなぐ観光拠点」です。
藤枝市の人口の推移をみると、市全体では、若干の減少に抑えられています。しかし、民宿のある中山間地域の稲葉地区やさらに奥の瀬戸谷地区では、大きく減少しています。
中山間地域ならではの魅力を発信し、訪れる人や移住する人を増やそうと積極的に取り組んでいます。
<保志管理人>
「田舎暮らし、自然環境の良さにあこがれを持つ若年層は一定数いると思う。そんな時に住む家があるのか、仕事がないと家族を養うのは難しい。まずはここを知っていただいて、空き家の利活用の可能性だとか、ハード面とソフト面でサポートできる仕組みを作っていければ」
オープン後には、サウナで使う薪を割る体験など、さまざまな体験プログラムも用意します。
<保志管理人>
「藤枝の魅力をぎゅっと詰め込んだ、サウナ付きの宿になるので、藤枝の良さを体現できるように心がけているし、五感で感じていただけたらな」
観光客はもちろん、将来は、学生やビジネスでの利用など様々な分野の人材が交流できる場としても活用が期待されます。