7月、静岡市では観測史上最高となる40℃を観測するなど、熱中症の危険性が高まっています。命にもかかわる熱中症から地域の人を守るために、静岡県内の理容室が涼しい場所を提供する「クールシェア」の取り組みを始めました。
<坪内明美記者>
「連日、暑い日が続いていますが、暑さから逃れたいと思った時に目印になるのが、この『クールシェア』のステッカーです」
静岡市清水区にある理容室です。普段はもちろんお客さんの髪を切りますが、2024年の夏からはもう一つの役割があります。
<静岡県理容生活衛生同業組合 林敏也理事長>
「良かったら、腰かけて。暑いですね、大丈夫ですか」
80代の女性の目的は散髪…ではありません。
<静岡県理容生活衛生同業組合 林敏也理事長>
「具合とか悪くないですか、大丈夫ですか。タオルで首元でも冷やしてください」
まちの理容室が始めた「クールシェア」。熱中症警戒アラートが出た時などに、店舗のエアコンの効いた涼しい空間を提供して、地域の人に涼んでもらおうという取り組みです。
<静岡県理容生活衛生同業組合 林敏也理事長>
「まちを歩いていて気持ち悪くなったり、体調が悪くなった場合に、何かお役に立てないかなということで私たち理容組合で企画しました」
7月、静岡市では観測史上最高となる40℃を観測するなど、危険な暑さの日が増えています。静岡県によりますと、5月20日から7月7日までに熱中症で搬送された人は529人に上ります。
災害級の暑さから地域の人を守りたい。「クールシェア」によって、まちの理容室が高齢者や子どもたちの避難場所に変身します。
<80代の女性>
「涼しくしてくれてますよ、お水もちゃんとくれるしね。過ごすには楽ですよ」
症状によっては本人の同意を得て連絡を取り合い、店を出た後の様子も確認するといいます。
<静岡県理容生活衛生同業組合 林敏也理事長>
「2024年はまだまだ(熱中症警戒)アラートの発令する日が多くなるかなと思います。このステッカーを目印にしていただいて、入ってきていただき、ちょっと休んでいただけたら」