「事故に対する恐怖心を含めてしっかり伝える」現場で活動し仲間失った署長の願い 消防隊員ら4人死亡 吉田・工場火災から4年

消防隊員と警察官あわせて7人が死傷した静岡県吉田町の工場火災から7月5日で4年です。事故が起きた現場や消防署では関係者が犠牲となった人たちを悼み、再発防止への思いを新たにしました。

静岡県吉田町にある静岡市消防局の吉田消防署に設置された献花台。吉田消防署では、4年前の火災で3人の隊員が犠牲になりました。

2020年7月5日未明、吉田町川尻の家庭用品メーカー「レック静岡第2工場」で火災が発生。消防隊員3人と警察官1人が死亡するなど、あわせて7人が死傷しました。

この火災をめぐっては2023年7月、事故当時の製造部門の責任者が業務上過失致死傷などの罪で在宅起訴されています。

吉田消防署の松浦信也署長は当時、現場で活動した1人。この4年間、殉職した仲間のことを忘れた日は1日もないといいます。

<当時現場で活動した松浦信也吉田消防署長>
「(事故が起きた)令和2年以降に新しく消防に入った職員もいる。災害は危険と隣り合わせということを認識させて、事故に対する恐怖心を含めて、しっかり伝えることで安全を意識した活動につながると考えている」

事故が起きたレックの工場跡地の近くでは、今年も慰霊式が開かれ、社員が犠牲者を追悼しました。レックは再発防止を誓う一方で、社員の起訴内容については争う姿勢を示しています。

<レック管理本部 石嶋貴弘防災対策課長>
「当初からスタンスは変わらず、無罪を主張していこうと思っている」

事故の発生から4年が経ったいまも、責任の所在は明らかになっていません。

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