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連載は終了してもキャプテン翼は終わらない!作者高橋陽一さんに聞いた「リアル翼君、誰ですか?」

SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」に、人気サッカー漫画キャプテン翼の作者高橋陽一先生をお招きしました。4月に43年間にわたる連載を終え、今だからこそ語れる思いをパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さんがオンラインで聞きました。

ヒデ:先生、今はどちらにいらっしゃいますか。

高橋:今は事務所です。

ヒデ:キャプテン翼の43年間の連載、本当にお疲れ様でした。私は43年間見続けました。どれだけキャプテン翼にお世話になったことか。たくさんの少年少女たちのサッカーを始めるきっかけになったと思います。今、連載を終えて2ヶ月ぐらい。どんな心境ですか。

高橋:原稿自体は昨年ぐらいに書き終えていたので、今年に入ってからは、次のステップとなるWEBサイトでの連載に向けて準備をしています。今後は「キャプテン翼WORLD」というサイトで、下書きの形で連載していきます。

鬼頭:締め切りに追われていた連載を終えて、少しほっとした気持ちもあるのでは?

高橋:そうですね、ほっとしましたね。締め切りは結構なプレッシャーだったのかなっていうのは終わってみて感じています。

鬼頭:生活の中で変わったところはありますか?

高橋:漫画づくりで来てもらっていたスタッフがいなくなったので、ちょっと人恋しいというか…(笑)仕事場にいっても一人なのでさびしいですね。

ヒデ:一つ大きな“子ども”を育てて、世に送り出して、巣立っていったみたいな気持ちはありますか。

高橋:まだ“子どもたち”との付き合いは続くので、そこまではいってないんですけど、まずは一区切りという感じですかね。

なぜサッカー漫画だったの?

鬼頭:キャプテン翼は43年前、1981年に週刊少年ジャンプで連載がスタートしました。

ヒデ:私は当時10歳の少年で、サッカーは始めてました。毎週がもう楽しみで。サッカーやっててよかったなって一番最初に思ったのが、キャプテン翼さんに会えたことなんですよ。それまでの漫画界は、野球がやっぱり強いイメージがあったんですが、その中でサッカー。なぜサッカーだったんでしょうか。

高橋:高校生の時に1978年アルゼンチンのワールドカップをテレビで見て、面白いなと思って、漫画でも書くようになりました。子どもの頃は野球が好きで、野球漫画をずっと書いてたんですけど(笑)

ジダンもデル・ピエロも

ヒデ:43年間で何が一番きつかったですか。

高橋:当時はあんまり連載を休ませてもらえなかったので、体力的にはきつかったですね。ほかの読み切りも書かなきゃいけなくて、原稿が重なっちゃうと徹夜が続いたり。

ヒデ:我々は少年ジャンプを1日でも早く買える店をチャリンコで探し回ってました。逆に、よかったこともたくさんあるのでは?

高橋:多くの人たちに愛していただいたことは自分の中でも誇りですし、書いてよかったなと思ってますね。漫画家は人気商売ですので、読者の方々がいたからこそ続けることができました。

ヒデ:サッカー界のレジェンドたちもみんな楽しみに読んでいた漫画です。世界的な選手が読んでいて、先生も驚いたことがあったのでは?

高橋:ジダンとかデルピエロとか。

ヒデ:すごすぎる!ジダンは子どもの頃、漫画を見たくて練習が終わったらダッシュで帰っていたらしいです。トッティなんて、翼のマネをしてオーバーヘッドやって骨折してるんだから(笑)これはほんの一部ですよ。

レアル・マドリードの会長が「我々が獲得できなかった日本人が2人いる。1人はバルセロナの久保建英、もう一人はオリベル(大空翼)だ」と言ったという有名な話もありますもんね。

選手にとっては、キャプテン翼の中で自分を書いてもらったら一生語れますよね。「あれは俺だ、俺なんだから」とかって。キーちゃん先輩(北澤豪さん)だって、ソリさん(反町康治さん)だってそうだから。

セグウェイドリブル、誰ができそう?

ヒデ:リスナーから質問です。「スペインU-23代表のミカエルのセグウェイドリブルを再現できそうな選手はいるのでしょうか?」。皆さん、知ってますか!セグウェイドリブルって、サッカーボールの上に乗っかって、セグウェイのようにスーッていくんですよ(笑)あの発想はどこからですか?

高橋:あんなのができたら気持ちいいだろうなと思って。とりあえず雨の日だったらできるかなあ(笑)

ヒデ:雨の日って言った瞬間にピクシー、あのストイコビッチが浮かびました。できそうじゃないですか!?

高橋:ははは、できるかもしれないですね。

ヒデ:リスナーから。「先生が思うリアル翼君、誰ですか」

高橋:小野伸二選手は今までの中ではやっぱり一番かなと思っています。

ヒデ:なるほど〜。それはありますよね。やっぱり私も「誰が一番うまいんだ」って聞かれたら小野伸二って答えますもんね。あとはヘアスタイルだけでしたね(笑)小野選手は丸刈りのイメージがありますから。

最近の日本代表、どうですか?

ヒデ:先生からご覧になって、最近の日本代表はいかがですか。

高橋:みんなうまいなあと思いながら見てます。ただ、泥くさい選手はちょっといないかなっていう感じで。キレイすぎるかなあって。

ヒデ:たしかにみんなうまいし、綺麗なサッカーではありますけど、ちょっと泥くさい選手もほしいですよね。

高橋:やっぱり岡崎慎司選手みたいな、ニアに頭から突っ込んでいくような選手が1人いるといいなとちょっと思っちゃってます。

鬼頭:岡崎選手の引退についてはどんな風に感じられましたか。

高橋:次のステージでいい監督になるんじゃないかと思っているので、自分みたいな選手を育ててほしいなと思います。

ヒデ:ぜひ本人に聞いてもらいたい言葉だな。

やっぱり選手は誰でも引退の時がくる。キャプテン翼監督編なんてどうですか!?

高橋:そうですね。リアルのサッカーが続いていく限り、ネタはいくらでもあるんじゃないかなとは思っています。

鬼頭:将来、石崎君が監督になって、翼君のチームと対戦したり。

ヒデ:キャプテン翼GM編とか、チェアマン編とかね。そうなれば終わらない。頑張って書き続けてもらわないと。

>>>キャプテン翼に影響を受けた清水エスパルスの選手が高橋陽一先生にメッセージ!乾貴士「スペインでもすごい人気だった」
シズサカ シズサカ

サッカー大好き芸人、ペナルティ・ヒデと、サッカー中継のリポーターとしても活躍する鬼頭里枝の2人がお送りする番組。Jリーグから海外サッカー、ユース世代、障がい者サッカーなど幅広くスポットを当て、サッカーを通して静岡を盛り上げます。目指すは「サッカー王国静岡の復権」です!

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