「ナリルチン」たっぷり!注目の縁起物“ジャバラ” 茶農家の救世主に【しずおか産】
休日は旬の野菜や地元の特産品を求めるお客さんで賑わう静岡県島田市の「KADODE OOIGAWA」で扱っているのがー。
<KADODE OOIGAWA広報 武藤有未さん>
「『大井川じゃばら』の加工品です。新しいものがだんだんと増えています。これが島田でとれたジャバラです」
ジャバラは和歌山県原産の柑橘類でユズの仲間です。「邪を祓う」がその名の由来といわれお正月の縁起物として知られています。
<KADODE OOIGAWA広報 武藤有未さん>
「ジャバラには花粉症などの症状をやわらげるのに有効と言われている成分が多く含まれていて注目されています」
ジャバラの果皮に多く含まれる「ナリルチン」。花粉症などのアレルギー症状の緩和に有効な成分とされています。その果皮をあますことなく食べられるのが「大井川じゃばら」のマーマレードです。
<梅工房おおいし 大石富佐子さん>
「ジャバラはユズとかミカンと違って皮がとても硬くて分厚いんです。皮を残さず、すべて食べられるように全部ジャムにしました」
マーマレードは梅の加工品を手掛ける「梅工房おおいし」で作っています。
<梅工房おおいし 大石富佐子さん>
「ジャバラはまだあまりメジャーではないんですけれど、いままでなかった商品を加工していくってことはワクワク感がありますね」
<篠原大和記者>
「さわやかな酸味と、後味はすっきりとしていて、くどさがないマーマレードです」
大井川じゃばらのマーマレードは2022年から販売を始めましたが、いまだに人気が続いています。
紅林貢さんは5年前から大井川じゃばらの生産をしています。紅林さんは茶農家でお茶のシーズンと重ならない作物で島田市の特産品ができないかと考えていました。そして、出合ったのがジャバラだったのです。紅林さんにはもう一つ目的がありました。
<大井川地域再生 紅林貢さん>
「非常に残念なことにお茶の耕作放棄地になってしまった場所です。我々が取り組んでいるジャバラはこういうところでも育ちます。耕作放棄地の解消につなげていくという思いでやっています。現在、10人ほどの茶農家がジャバラの生産に取り組んでいますが、販路の開拓もしていきたい」
紅林さんは「大井川じゃばら」を使った加工品の生産と販売をするため仲間と会社を立ち上げました。
<大井川地域再生 山本孝夫さん>
「これは大井川じゃばらの100%果汁になります。そのまま飲めば酸っぱいです。ですから、サラダのドレッシング用の素材にしたり、炭酸で割ったりして飲んだりする。そんなことで楽しく飲んでいただければいいかと思います」
「大井川じゃばら」の生産は始まったばかりです。
<大井川地域再生 紅林貢さん>
「茶農家を含めて、この地域の人たちがジャバラを栽培してくださって、地域が少しでも活性化、農家の人たちも元気になる。そんなことを目指してこれからもやっていきたいと思っています」
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