DF進士、ドンピシャヘッドで決勝点
日大三島−加藤学園 後半終了間際、日大三島の進士(右)がヘディングシュートを決める
県東部の実力校が意地をぶつけ合った一戦は日大三島に軍配が上がった。試合が動いたのはPK戦突入が濃厚となった後半38分だった。
左サイドで得たコーナーキック。ファーサイドに走り込んだDF進士琉之亮(FCヴァーデュア三島出身)が相手のマークをすり抜け、ドンピシャのヘディングシュートをたたき込んだ。「最後にボールが来そうだと思って、とりあえず走ってみようと思った。当てるだけだった」。ベンチに飛び込むと、仲間からの手荒い祝福が待っていた。
序盤から加藤学園の鋭い出足とハードワークに苦しみ、一進一退の攻防が続いていた。日大三島ベンチは「焦るな、焦るな」とピッチに向かって叫んだが、選手たちは時計の針を気にするばかりだった。
石川史也コーチは「初戦だったので選手たちは硬かった。加藤学園のハードワークにも苦しめられた。ただ、練習していたセットプレーを決めてくれたのは良かった」とほっとした表情。
日大三島は2年連続ベスト16で敗退している。決勝点の進士は「自分たちは初戦だったので難しかったが、何とか決めてやろうと思っていた。まずはベスト8に」と力を込めた。
〈日大三島 石川史也コーチ〉
「前半の好機で決められればよかったが、選手はトーナメントでビクビクしていた。相手が同じ東部勢で、意識した部分もあったと思う。慎重になって、前線にさす強気のパスが出なかった。一つ勝って、これで落ち着けば」
〈日大三島 DF進士琉之亮〉
「自分は昨年12月に左足をけがして、半年ぐらいプレーができなかった。新人戦も総体も出場できず、選手権にかける思いはどの選手よりもあると思う」
日大三島−加藤学園 決勝ゴールを挙げた日大三島の進士(2)