
食物アレルギーへの対応
食物アレルギーは乳児期には10%、学童期でも4.5%の人が持っているという非常に身近な疾患になります。もしかすると周りに◯◯を食べない子、がいましたらそれはその食べ物が嫌いだからではなく、食べると体に悪影響が出てしまうからかもしれません。特定のものを食べるとじんましんが出る、気持ちが悪くなる、呼吸が苦しくなる、血圧が下がって気を失ってしまうなど、軽いものから重いものまで食物アレルギーの症状は様々です。中には食べるだけでは平気でも、食べた後に運動をすることによって引き起こされる「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」といったタイプもあります。
基本的には原因となる食材をたくさん食べないように気をつける、となりますが、加工品の中に含まれていたりなどでうっかり口にしてしまうことは完全には避けられないのが現実です。症状が出てしまった時の対応としては、アレルギーを抑えるお薬を内服する、ゼイゼイした場合は気管を広げる薬を吸入する、症状が強い場合はアドレナリン(エピペン®)を筋肉注射する、などがあります。
また、現在は原因となる物質を少量摂取して体を原因食材に慣れさせていき、アレルギーを治していくといった治療も積極的に行われています。
食物アレルギーは原因、症状が非常に多彩でありそれぞれにあった対応が求められますが、上手に付き合えば日常生活も不便なく過ごせる疾患です。もし付き合い方が分からないなど不安なことがありましたら、お力添えになりますので是非ご相談くださいね。
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<プロフィール>
髙栁 文貴
静岡済生会総合病院 小児科勤務
静岡県浜松市出身。浜松医科大学卒業。昨年度まで栃木の獨協医科大学にアレルギーの勉強のために国内留学しており、この春に静岡に戻って参りました。寒がりのため、静岡に戻ってきてから気候の暖かさに救われております。アレルギーで困ったことがありましたら是非お気軽にご相談ください。
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