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3時のアフタヌーンクリップ

 こんにちは。5月24日(月)午後3時を回りました。お昼すぎ、うれしいニュースが届きました♪ 春季高校野球東海大会、掛川西が享栄を下して12年ぶり2度目の頂点に立ちました。おめでとうございます!
 さて、この時間の記事まとめ〈知っとこ〉は定番の「3時のアフタヌーンクリップ」をお届けします。きょうよく読まれている記事や、編集部で話題に上った記事をピックアップして4本紹介します。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・松本直之〉

ラーメン店「コロナ禍、好機に」 オンラインに活路 兄弟経営の清水町「ろたす」/三島「やんぐ」

 コロナ禍で飲食店が売り上げ減などの打撃を受ける中、県東部の兄弟が経営するラーメン店が、動画配信や電子商取引(EC)などオンラインを活用した事業を展開して業績を伸ばしている。コロナ禍前に始めた事業が、消費者の自粛生活にマッチして大きな反響を生んでいる。兄弟は「コロナ禍を好機に捉え、新たな挑戦につなげたい」と意気込む。

レシピ本を出版した高梨樹一さん(左)と、グッズを開発した哲宏さん=5月上旬、三島市のラーメンやんぐ
レシピ本を出版した高梨樹一さん(左)と、グッズを開発した哲宏さん=5月上旬、三島市のラーメンやんぐ
 ラーメン店は兄高梨樹一さん(39)の「ラーメンろたす」(清水町)と、弟哲宏さん(35)の「ラーメンやんぐ」(三島市)。ろたすは2019年10月に「ユーチューブ」の公式チャンネルを開設し、味玉や中華そばなどのレシピを紹介する動画配信を始めた。動画の再生回数は200万~300万回に上り、登録者数は16万人を超えた。レシピをまとめた本を出版したほか、月4~5件程度だった冷凍ラーメンのオンライン注文も一時30倍に伸びたという。
 樹一さんによると、動画で作り方を知り、確認に店へ来る人が増えたという。朝の仕込みを紹介する動画も人気。「今は結果が分かっているものがヒットする。手の内を明かすことで客の信頼を得られる」と実感する。
 哲宏さんはろたすで修業後、17年にやんぐを開業した。元バンドマンの経験を生かしてTシャツや靴下など200種以上のオリジナルグッズを開発し、店舗とウェブで販売。デザイン性の高さで若者から人気を集める。
 5月に東京の代官山蔦屋書店で開催した期間限定ショップは、同書店が企画する飲食店関連フェアの中で、最多売り上げを記録したという。売り上げ全体の3分の1をグッズが占め、黒字確保につながっている。「好きなグッズ制作に取り組めるのは、兄に教わった味の土台があるから。ラーメンとの組み合わせが独自性につながっている」と語る。
 樹一さんは「店の特色を出そうと力を入れた分、今は味を追求したい」、哲宏さんは「ラーメンにサウナや音楽を絡めた企画を実現したい」と見据えた。

川根本町産のユズ使用 サワービール発売 静岡・駿河区の醸造所

 静岡市駿河区のクラフトビール醸造所「ウエストコーストブリューイング」がこのほど、川根本町産のユズを原料に使ったサワービールを商品化した。数量限定発売。

川根本町産のユズを原料に使ったサワービール=島田市の「KADODE OOIGAWA」
川根本町産のユズを原料に使ったサワービール=島田市の「KADODE OOIGAWA」
 町産のユズのほか、パッションフルーツやカシス、ピンクグレープフルーツ、梅のピューレなども使用した。甘酸っぱさと後口のユズのほろ苦さが特徴という。
 静岡市内の同醸造所直営店や島田市の緑茶・農業・観光の体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」で購入可能。詳しい購入先は醸造所の公式ホームページに掲載されている。問い合わせは同醸造所<電054(204)1747>へ。

 

豊かな「おうち時間」提案 静岡で手作り家具展、アートや敷物も

 静岡市葵区の松坂屋静岡店で5月31日まで、森下木工所・家具屋校倉(森下雅行代表)の手作り家具展が開かれている。東伊豆町の木工作家八代繁広さん(67)が伊豆東海岸の流木を使って制作した「遊木アート」や、アジア諸国から輸入した敷物を併せて展示し、豊かな「おうち時間」を過ごすアイテムを紹介している。

手作り家具や遊木アート、キリムなどが並ぶ=静岡市葵区の松坂屋静岡店
手作り家具や遊木アート、キリムなどが並ぶ=静岡市葵区の松坂屋静岡店
 森下木工所は静岡の伝統技法「指物(さしもの)」を用いたソファや小物など約100点を出展した。ヤマザクラを素材にしたテーブルは肌触りが良く、使い込むと深みが出るという。
 八代さんは流木の形や木肌を生かした家具約30点を出品した。いずれも一点物で、椅子は屋外の雰囲気にもなじみ、ガーデンチェアーとしても使える。
 敷物は、静岡市葵区の輸入販売業浦田浩之さん(58)が西アジアや中央アジアで仕入れた「キリム」と呼ばれる現地の織物を展示した。浦田さんは「希少価値の高いキリムをぜひ見てほしい」と話した。

 

きょうだいフォークバンド あどけない声で懐メロ披露、人気♪ 浜松の「むつみとちはやwith」

 フォークソングの愛好者が浜松市西区で定期開催しているライブイベント「浜名湖フォークトピア」で、40~50代を中心とした演奏者に混ざって小中学生の4人組バンド「むつみとちはやwith」が出演し、人気を集めている。昔懐かしい楽曲をあどけない声で歌う姿が好評で、世代間交流にも一役買っている。

「浜名湖フォークトピア」で演奏する(左から)野尻晴さん、杉保知隼君、野尻睦さん、杉保紅名さん=浜松市西区
「浜名湖フォークトピア」で演奏する(左から)野尻晴さん、杉保知隼君、野尻睦さん、杉保紅名さん=浜松市西区
 5月中旬、浜松市西区の多用途施設「KAReN HaMaNaKoかんざんじ荘」で開かれた「浜名湖フォークトピア」。「次が最後の曲です」のアナウンスに、会場から残念がる声が上がった。同バンドは井上陽水の「夢の中へ」を元気良く届けると、対照的な雰囲気のロットバルトバロンの楽曲「けもののなまえ」で多彩な表現力を見せた。他にも赤い鳥の「翼をください」など計6曲を楽譜なしで披露し、聴衆を楽しませた。
 「むつみとちはやwith」は2組のきょうだいがメンバー。ウクレレの野尻睦さん(8)、ギターの杉保知隼君(8)の小学3年生コンビがボーカルも兼務し、睦さんの兄晴さん(12)がドラム、知隼君の姉紅名さん(12)がピアノを担当する。それぞれ同市立内野小と浜名中の同級生だ。
 数年前、浜名湖フォークトピアを主催する羽地章さん(63)と知隼君が別の音楽イベントを通して知り合ったのがきっかけで、出演の機会を得た。4人で組むようになったのは約1年前からで、現在のレパートリーは12曲。それぞれの兄弟の母・野尻制さん(45)、杉保麻友さん(37)が選曲した有名曲の中から、4人が気に入った曲を採用している。
 出演者のほとんどがベテラン演奏家ぞろいのバンドだが、知隼君は「緊張しない。大勢に聞いてもらえるのがうれしい」と話し、他のメンバーも「みんなで合わせるのが楽しい」と声をそろえる。羽地さんは「1970年代ごろの曲を自分たちなりに消化していて、世代の懸け橋になっている」と今後の活躍に期待を寄せる。

 <メモ>浜名湖フォークトピアは、浜松市西区の浜名湖周辺で月に1回程度開かれているフォークのライブイベント。浜名湖ガーデンパーク(同区)で2005年から毎年開催され、県内外からフォークソング愛好者約200人が出演する「浜名湖フォークジャンボリー」の裾野を広げようと17年に始まった。「浜名湖をアマチュアフォークの聖地に」を合言葉に、フォークジャンボリーよりも気軽に演奏を楽しむ場を提供している。