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富士宮発祥の古流武術継承 新たに「富士浅間真流」6月披露

 富士宮発祥の古流武術「富士浅間流」(ふじせんげんりゅう)を受け継ぐ富士、富士宮地域の武道家が「富士浅間真流」(大河原剣芯宗家)を新たに立ち上げ、歴史ある居合術の継承や心身鍛錬に向け稽古に打ち込んでいる。6月19日には女性剣士6人が富士市総合文化祭の一環で居合や剣舞を披露する。

稽古に励む富士浅間真流の会員=富士宮市の富士根北公民館
稽古に励む富士浅間真流の会員=富士宮市の富士根北公民館

 富士浅間流は幕末まで富士山本宮浅間大社の世襲大宮司を務めた富士氏が起源。江戸中期に富士亦四郎吉春が興して以降、富士宮発祥の武術として富士、富士宮地域で約300年にわたり継承されてきた。近年では後藤龍剣第16代宗家の死去に伴い宗家不在のまま2会派が活動していた。後藤宗家に師事した一人の大河原氏が富士浅間真流を新たに立ち上げ、宗家に就いた。
 富士浅間真流の会員は現在、高校生から80代までの約30人。両地域に道場を設けて毎月3回稽古に励む。大河原宗家の指導のほか会員で教え合いながら居合術を中心に剣舞や詩吟などにも取り組む。大河原宗家は「歴史ある流派を絶やさず継承していきたい。和やかな雰囲気で青少年健全育成や健康増進につなげられたら」と語る。
 6月の舞台に立つ女性剣士の一人、小林美幸さん(52)は「居合術の形式美が魅力。美しくかっこよく披露できたら」と意気込む。

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