
10月19日に行われた静岡県伊東市の市議会議員選挙は、定数20に対し田久保真紀市長に対する再びの不信任決議案に賛成する19人が当選する結果となり、田久保市長失職の公算が大きくなりました。
一方、田久保市長は自身への不信任決議案の再提出については「議会の判断を尊重したい」とかわしました。
市議選から一夜明けた20日、田久保市長は当選証書付与式に出席しました。
<伊東市 田久保真紀市長>
「当選された皆さま、おめでとうございます」
新たに選ばれた20人の当選者に対し「新しい議会のために尽力いただきたい」と話しました。
田久保市長の学歴詐称疑惑を発端に始まった今回の市議選には、定数20に対し前職18人、新人12人の30人が立候補しました。
開票の結果、田久保市長に不信任を突きつけた前職18人は全員当選。新人1人と合わせ、市長への再度の不信任決議案に賛成の意向を示すのは19人となり田久保市長失職の公算が大きくなりました。
<小野達也 前伊東市長>
「頑張ったな、ここからここからだよ」
<当選した青木敬博氏>
「田久保市政を終わらせますよ。無事終わりましたよ。意味のない選挙。全員受かりましたよ」
<小野前 伊東市長>
「じゃあ頑張ろう」
一方、候補者の中で唯一、田久保市長の支持を表明していた片桐基至さんは市長支持派の票を集め当選。
応援に駆け付けた田久保市長は喜びを爆発させました。
<田久保市長>
「いやもう、本当に良かった。ぜひこれから、議会の中で新しい風を吹かせてもらえればと思います」
<当選した片桐基至氏>
「これは伊東市民、有権者皆さまの民意の証明であると思います。ありがとうございました」
この後、田久保市長は報道陣の取材に応える予定でしたがー。
<記者>
「このあと田久保市長の囲み取材の予定だったんですが、田久保市長帰られたようなので…」
報道陣に気が付かれないように裏口から退出していました。
<記者>
「田久保市長が乗った車が出ていきます」
喜びの表情から一転、取材を受けることなく現場を後にしました。
選挙戦から一夜明け、前の正副議長の2人はすでに先を見据えています。
<中島弘道 新市議>
「市長に対しては、本当に我々は不信任決議を出していくというのが一番の自分たちの総意だと思っております」
<青木敬博 新市議>
「今回市議会議員選挙が解散で行われて、(結果は)民意として田久保市長に不信任を出してくれというのが民意の表れだと思っています」
20日、取材に応じた田久保市長はー。
<田久保市長>
「新しい議会がどのようにスタートしていくのか、期待しています。(不信任決議案の再提出について)まだ結論が出ておりませんので、議会の判断の方を尊重したいと、今はコメントを差し控えさせていただきます」
田久保市政の今後を左右する臨時会は10月31日に召集される見通しです。