リニア工事中止 国会請願へ署名 静岡県内市民団体が開始

 リニア中央新幹線の建設工事を巡り、リニア事業に反対する市民団体などの代表が15日、県庁で記者会見を開き、南アルプスのトンネル工事中止を求める署名を集め、国会請願を目指すと発表した。
 請願は、衆院と参院の両議長に対し、①大井川流域10市町の命の水を守る②南アルプスの生態系を守る③リニアの環境影響評価(アセスメント)と建設工事の是非を国会で審議し直し、南アルプスのトンネル工事を中止する―の3点を求める内容。9月上旬から関係団体を通じて署名活動を始めた。今後は県内だけでなく全国的に署名を集めるほか、請願に必要な政党の協力を求める予定という。
 リニア水問題ではこれまでに、流域住民による市民団体が川勝平太知事に対する署名活動を展開するなどしてきた。署名活動を行う団体の一つでリニア工事差し止め訴訟原告団の桜井和好さんは「国策として扱われているリニア建設の審議を国会に働き掛けるには、全国的な運動が必要」と意義を語った。

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