JR社長 田代ダム案実現へ「協議速やかに」 リニアトンネル工事

 JR東海の丹羽俊介社長は15日に都内で開いた記者会見で、リニア中央新幹線トンネル工事湧水の静岡県外流出対策としてJR東海が示している田代ダムの取水抑制案を巡り「(県の)再修正案を踏まえ、速やかに東京電力リニューアブルパワー(東電RP)との協議を進めたい」と述べた。JRとダム管理者の東電RPとの協議の前提条件について県がJRに再修正案を示し、両者の協議開始を了承したことを受けて考えを示した。
 流域市町や県など大井川利水関係協議会の会員は田代ダム案を根拠とする(東電RPの)水利権について主張しない、と明記した再修正案について「流域の皆さまにご安心いただけるように、田代ダム案の実現に向けてしっかり取り組みたい」と強調した。
 14日に県が通知した再修正案では、約10カ月間とされる工事の進捗(しんちょく)や水資源への影響が想定と大きく異なる場合などに「JRは大井川利水関係協議会会員と改めて協議を行う」との条件を付けつつ、その際も田代ダム案を根拠とする水利権について主張しないことを明記した。

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