工区設定の説明求める 知事「静岡の水 全部山梨側に」【大井川とリニア】
川勝平太知事は13日、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事の静岡、山梨両工区の設定過程に「ふに落ちないところがある」として、設定の時期や理由の説明を求める文書を金子慎JR東海社長に渡したと明らかにした。
![リニア中央新幹線計画ルートと南アルプストンネル工事の状況](/news/images/n113/1122823/IP220913MAC000023000_00.jpg)
同工事の県内区間10・7キロのうち、静岡工区は8・9キロ。東側の1・1キロは山梨工区、西側の700メートルは長野工区と設定されている。JRは県内の山梨、長野両工区のトンネル湧水は静岡工区のトンネルとつながるまで県外流出するとしている。
山梨との県境付近には大規模な破砕帯が確認されていて、川勝知事は「静岡の水を全部山梨側に抜くために(工区を)設定したように見える」と指摘。工区の設定過程を通じてJRがいつごろ破砕帯の存在を認識したのかを確認できるとし、大井川水問題の議論を深めるのに必要な資料と強調した。