新属新種のイルカ化石 世界最古、群馬

 群馬県立自然史博物館(同県富岡市)は16日、同県で発見された化石が、世界最古で約1100万年前のヨウスコウカワイルカ科の新属新種だったと発表した。これまでの最古は米カリフォルニア州で発見された同科の化石で、約1千万年前のものだった。鼻骨と前上顎骨が接しており、より原始的な特徴だという。

群馬県で発見されたヨウスコウカワイルカ科の新属新種の化石=16日午前、前橋市
群馬県で発見されたヨウスコウカワイルカ科の新属新種の化石=16日午前、前橋市
記者会見する群馬県立自然史博物館の木村敏之学芸員(右)=16日午前、前橋市
記者会見する群馬県立自然史博物館の木村敏之学芸員(右)=16日午前、前橋市
群馬県で発見されたヨウスコウカワイルカ科の新属新種の化石=16日午前、前橋市
記者会見する群馬県立自然史博物館の木村敏之学芸員(右)=16日午前、前橋市

 ヨウスコウカワイルカは、中国の長江(揚子江)に分布していた淡水のイルカで、絶滅したとされる。研究した木村敏之学芸員によると、発掘された地層から新属新種は海に生息していたといい、進化過程の解明につながる可能性がある。
 学名は「エオリポテス・ジャポニクス」。同県安中市の中島一さん(72)が発見し、2002年に寄贈した。博物館は、栃木県で12年に見つかっていた約1千万年前の化石も同様の新属新種と特定。この化石は栃木県立博物館(宇都宮市)に収蔵されている。
 群馬県立自然史博物館は18日~6月30日、同県で発見された化石を特別展示する。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞