西村前経産相弁明要旨 西村前経産相質疑要旨【衆院政倫審】

西村前経産相
西村前経産相

 衆院政治倫理審査会での西村康稔前経済産業相の弁明要旨は次の通り。
 安倍派(清和政策研究会)の政治資金の問題に関し、国民の政治不信を招き、安倍派の幹部の一人として心よりおわび申し上げる。
 2013年ごろに清和会に戻ってから23年までほとんど政府内で仕事をしていたので派閥の運営には関わっていなかった。今の時点まで派閥の帳簿、通帳、収支報告書などを見たことがない。
 清和会主催の政治資金パーティー収入の還付に関する処理は、歴代派閥会長と事務局長との間で長年、慣行的に扱ってきたことで、会長以外の幹部が関与することはなかった。事務総長は会計には一切関与していない。
 22年の還付金については、安倍晋三会長(当時)の意向を踏まえ、幹部間で還付を行わない方向で話し合っていたが、結果的には一部の所属議員に現金での還付が行われたようだ。私は同年8月の経産相就任を機に、約10カ月間務めた事務総長を退任したため、その後の経緯を含め全く承知していない。
 今になって思うと、安倍氏の意向を託された幹部の一人として、少なくとも22年については還付を行わない方針を徹底すれば良かったと反省している。

 衆院政治倫理審査会での西村康稔前経済産業相に対する質疑要旨は次の通り。
 武藤容治氏(自民)派閥の政治資金パーティーを巡る裏金は長年の慣行だったのか。
 西村氏 会長と事務局長の相談で決められたのではないかと推察する。2022年4月に安倍晋三会長が現金還流は不透明で疑念を生じかねないから、還流そのものをやめるということで方針を決めて対応した。
 枝野幸男氏(立民)22年4月に安倍氏から呼ばれたのか。
 西村氏 安倍氏の下で私と会長代理の塩谷立、下村博文両氏、参院から世耕弘成氏が集まって還流の中止方針を決めた。
 枝野氏 4月の1回だけか。
 西村氏 8月上旬に幹部が集まって協議したが結論は出なかった。違法性の議論はしていない。
 枝野氏 還流分を個人パーティー収入に上乗せする案は西村氏の案か。
 西村氏 8月に協議したときに「一つのアイデア」として示され、検討できると発言した。採用されていない。
 枝野氏 発言が食い違う下村氏の参考人招致や証人喚問をすべきだ。
 青柳仁士氏(維新)還流がどうやって復活したか。
 西村氏 どういう経緯か知らない。
 輿水恵一氏(公明)政倫審の公開、非公開にこだわりはあったか。
 西村氏 どのような形式でも説明責任を果たしたいと思っていた。
 塩川鉄也氏(共産)会長だった森喜朗元首相には確認しないのか。
 西村氏 関与は聞いていない。疑念があるなら第三者の確認がよい。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞