平和憲法「生かそう」 公布77年、国会前で集会

 日本国憲法公布から77年となった3日、護憲派の市民団体が東京・永田町の国会前で集会を開き、平和憲法を守るよう訴えた。主催者発表で4千人が集まり、政府の防衛費増額方針やパレスチナ自治区ガザの情勢への対応を批判。「平和的生存権を保障する憲法を生かそう」と声を上げた。

日本国憲法公布から77年となり、国会前で護憲派の市民団体が開いた集会=3日午後
日本国憲法公布から77年となり、国会前で護憲派の市民団体が開いた集会=3日午後

 政府は昨年末、国家安全保障戦略など安保関連3文書を改定し、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有にかじを切った。集会では日本体育大の清水雅彦教授(憲法学)が「3文書が目指す自衛隊は政府の従来解釈と矛盾している」と指摘。「外交で他国から攻撃されないようにすれば良く、憲法9条は無力ではない」と訴えた。
 会場ではイスラエル軍にガザ地区への攻撃を停止するよう求めるプラカードが目立った。千葉県松戸市の会社員柳沢孝史さん(58)は「政府は憲法を生かし、平和外交を進めてほしい」と要望。東京都文京区の山口三重子さん(81)も「9条を持っている日本こそ和平への働きかけをすべきだ」と訴えた。

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