ヤンマーが岡山に水素実証施設 発電システム開発

 ヤンマーホールディングス(HD・大阪市)は30日、岡山市に水素発電システムの実証実験施設を9月1日に開設すると発表した。燃料電池や水素エンジンなどの開発を加速し、近い将来の実用化を目指す。温室効果ガス排出量を実質ゼロにする脱炭素を実現したい企業などへの売り込みを図る。

ヤンマーホールディングスが開設する水素発電システムの実証実験施設=30日、岡山市
ヤンマーホールディングスが開設する水素発電システムの実証実験施設=30日、岡山市

 実証施設では、水素と酸素の化学反応で発電する燃料電池や、水素と都市ガスを混ぜて燃焼し熱や電力を供給する機器の研究開発を進める。開発した商品は、太陽光発電などと組み合わせてパッケージ化し、工場や病院などに販売する予定だ。
 水素は燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないことから、次世代のエネルギーとして期待が集まる。ただコスト低減などが課題となっており、新拠点で普及に向けた研究開発を進める。
 水素発電事業を手がける子会社ヤンマーエネルギーシステムの山下宏治社長は「世界的に水素の活用は投資が進んでおり、水素を使ったエネルギーの供給事業にしっかりと取り組んでいきたい」と話した。

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