五輪選手村跡訴訟、差し戻し 1年延期で分譲入居遅れ

 東京五輪・パラリンピックの1年延期に伴い、東京・晴海の選手村跡を改修した分譲マンションへの入居が遅れているとして、購入者が売り主の企業グループに対し、現住居の賃料や慰謝料を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(相沢真木裁判長)は23日、訴えを却下した一審東京地裁判決を取り消し、審理を地裁に差し戻した。

東京五輪・パラリンピックの選手村。終了後、マンションとして販売された=2020年、東京都中央区
東京五輪・パラリンピックの選手村。終了後、マンションとして販売された=2020年、東京都中央区

 昨年12月の一審判決は、今年3月を予定していた当初の引き渡し期限の前だとして、購入者側には請求額の基礎となる事実や法的関係が確定していないと判断した。
 売り主側は訴訟で、改修工事や手続きのため引き渡しが遅れると説明。購入者側によると、引き渡し期限を来年1~3月に変更するとの通知があったという。
 選手村跡の分譲マンションは4145戸を供給する計画で、2019年に940戸が販売された。

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