日本の地雷除去支援に期待 ゼレンスキー氏JICAに

 【キーウ共同】ウクライナ訪問中の国際協力機構(JICA)の田中明彦理事長は18日、首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談し、ゼレンスキー氏は無数に埋まる地雷除去の分野で日本の支援に期待感を示した。会談後、田中氏が明らかにした。

18日、ウクライナ・キーウでのゼレンスキー大統領との会談後、取材に応じるJICAの田中明彦理事長(共同)
18日、ウクライナ・キーウでのゼレンスキー大統領との会談後、取材に応じるJICAの田中明彦理事長(共同)

 ウクライナ当局によると、国土の3割に地雷や不発弾が埋まり、完全な除去には少なくとも10年はかかる。日本政府はJICAを通じ、探知機4台をすでに供与した。今後さらに数十台提供する方針で、除去機も数十台供与する。日本のほか、欧米各国も地雷除去の支援を始めている。
 田中氏によると、ゼレンスキー氏はウクライナ国内で機材の生産体制を構築したいと述べた。ウクライナ軍兵士の心のケアへの支援も要請したといい、JICAは可能かどうか検討する。
 JICAはキーウ近郊イルピンで戦災がれきの処理支援にも携わる。田中氏は「JICAが進めてきた具体的な事業が評価された。第2次大戦や東日本大震災から復興した日本の経験が参考になる」と強調した。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞