スーダン、難民増加の懸念 近隣国に次々、衝突続く

 【カイロ、ジブチ共同】スーダンで軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘が始まって26日で12日目となった。双方は25日から3日間の停戦で再び合意したが、現地からの報道では26日も首都ハルツームや周辺で衝突が起きた。在留外国人のほかスーダン人らも次々と近隣国に脱出しており、難民の増加が懸念されている。

25日、スーダンからアルジェリアの首都アルジェに退避した人々(AP=共同)
25日、スーダンからアルジェリアの首都アルジェに退避した人々(AP=共同)

 自衛隊機でスーダンからジブチに24日に退避した日本人ら計45人の帰国に向けた調整も続いた。ハルツームで退避を希望していた全ての在留邦人と家族計58人の国外退避は完了。赤十字国際委員会(ICRC)は共同通信に、国際赤十字の協力を受けて退避した日本人は、現地で赤十字の活動に関わっていた邦人女性だと明らかにした。自身の娘や他の赤十字スタッフと陸路でエチオピアに避難し、無事という。
 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、15日の戦闘開始後、少なくとも2万人が隣のチャドに逃れ難民となった。紛争が続いたスーダン西部ダルフール地方と接するチャド東部には、既にスーダン難民40万人がキャンプなどに滞在している。
 スーダンから自国に避難する南スーダン人も増加。南スーダンは治安情勢が不安定で、80万人以上の南スーダン難民がスーダンにいる。エジプトやエチオピアにもスーダンからの脱出者が到着し始めている。

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