3月24日、浜松市中央区舘山寺町で軽トラックが小学生の列に突っ込み、4人が死傷した事故で、事故当時、運転手の男が意識を失っていたとみて捜査を進めていることが関係者への取材でわかりました。また、「過去にも気づいたら事故を起こしていたことがあった」などと話しているということで、警察は事故原因を慎重に調べています。
<亡くなった小学2年生の女の子を知る人>
「元気で明るい子だった。常に知らない人も元気づけてくれる子でした。今まで仲良く遊んでくれてありがとうございましたという気持ちを込めて祈りました」
<浜松総局 寺坂元貴記者>
「事故が起きたのと同じ時間帯の現場です。日は陰っていますが視界に影響するほどではありません。花束はきのうよりもだいぶ増えています」
小さな命が失われた痛ましい事故現場。26日も亡くなった女の子に花をささげる人が相次ぎました。
<献花した人>
「私も同じくらいの子がいるのでいてもたってもいられず来たんですけど他人事ではない」
「孫とおなじくらいで、かわいそうです…心が痛みます」
この事故をめぐり、過失運転致死傷の疑いで26日朝送検されたのは浜松市中央区の農業の男(78)。容疑者の男は24日夕方、浜松市中央区舘山寺町で軽トラックを運転中、小学生4人の自転車の列に突っ込み、小学2年生の女の子(8)を死亡させたほか、女の子の姉(10)を意識不明の重体に、4年生の女の子2人には軽傷を負わせた疑いが持たれています。
亡くなった女の子は一緒に事故に巻き込まれた姉のあとをよくついて行ったそうです。
事故当時、容疑者の男が何らかの原因で意識を失っていた可能性があるとみて、警察が調べを進めていることが捜査関係者への取材で新たにわかりました。
これまでの取り調べに対し、容疑者の男は「事故当時の記憶がない」という趣旨の供述を繰り返して、「過去にも気づいたら、事故を起こしていたことがあった」などと話しているということです。
回収された軽トラックには、これまでに特段、異常などは見つかっておらず、警察は事故が起きた原因を慎重に調べています。
亡くなった女の子の父親がSBSの取材に応じ、事故について「子供は何も悪いことをしていない。『許せます』とは言えない」と胸の内を語りました。また、亡くなった娘については「まだ現実が受け入れられない。どこかでひょっこり出てくるという感覚しかない」と話しました。