「被災地を思い出すきっかけを次の世代に」東日本大震災から14年 浜松市で復興を祈るチャリティーキャンドルイベント『和』の文字に込めた思い

災害関連死を含めると1万9000人以上が犠牲となった東日本大震災の発生から3月11日で14年です。東北から遠く離れた静岡県内各地でも、鎮魂、そして復興への祈りが捧げられています。浜松市から中継です。

<浜松総局 野田栞里記者>
雨が降るなかキャンドルの火が静かにあたりを照らしています。JR浜松駅からほど近いこちらでは、キャンドルに火を灯して東北に思いを寄せるイベントが開かれています。キャンドルは約3000個あって、「和」という文字を表しています。そのひとつひとつに被災地の復興を願う気持ちが込められています。

「黙とう」

午後2時46分、キャンドルの準備を進める参加者が 手を止めて黙とうしました。

浜松市内の学生やボランティア団体が中心となって開いた「チャリティーキャンドル2025」。受付では、東北や能登半島で起きた大地震の被災地への義援金を募っていて、募金をした人はキャンドルに火をともすことができます。

<募金した人>
「まだ復興していないんじゃないかと思っているので、みんなが元気に過ごせる日がくるといいなと思って募金した」

キャンドルは「和」の文字になるよう並べられました。

<野田記者>
イベントを主催している瀧本健司さんにお話を伺います。「和」という文字にはどのような思いが込められているのでしょうか。

<浜松西ロータリークラブ 瀧本健司委員長>
「被災された方々が和やかな暮らしが早く戻るような願いを込めて、和という字を選ばせていただきました」

<野田記者>
まだ不安な気持ちで過ごされている方も多いですよね。イベントは、東日本大震災が起きた翌年の2012年からずっと継続して続けられているということですが、続けていることに対する思いを聞かせてください。

<瀧本委員長>
遠い浜松からなかなか被災地に私たちの思いをつなげるのは大変だと思うんですが、こういったイベントを通して若い世代に、被災された方、被災地を思い出すきっかけをずっと次の世代につなげていきたいという思いで毎年毎年やってきています。

<野田記者>
確かに風化していく心配も今はされていますから、こうしたイベントを続けることが大切ですよね。いまも苦しんでいる人たちが被災地にはいるんだという気持ち、そして私達もいつ被災者になってもおかしくないんだという心構えを忘れないでいたいです。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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