「元気でいるためには自分の命も守らなきゃ」被災地に自ら足を運び東日本大震災を静岡へ伝え継ぐ“ご当地アイドル”

東日本大震災の発生から3月11日で14年。静岡のご当地アイドルがいま、震災を伝える活動に取り組んでいます。地元の人たちの防災意識をより高くしたい。被災地で学んだことを報告しました。

3月8日、静岡市清水区で開かれた東日本大震災の復興を祈るイベントに静岡のご当地アイドル「Orange Leaf」も参加しました。2人の活動のテーマの一つは「震災」です。

<Orange Leaf みゆうさん>
「少しでも静岡の皆さんに防災意識を高めていただくために、私たちの地元でもある静岡でこのような活動を行う意味があると思う」

2025年2月、2人は被災地の宮城県仙台市に向かいました。

<担当者>
「赤い線で印が付いているが、ここに津波が来た時の高さは地上からだと約4.6メートル」

津波が襲った荒浜小学校を訪問しました。この荒浜地区は津波により、人が住めなくなったことを知りました。

2人は、地元の静岡で初めて報告会を開くことを決めました。

<みゆうさん>
「この荒浜小学校の場合は学校に避難した人は助かった」

<Orange Leaf まなさん>
「山に逃げた人もいたって」

<みゆうさん>
「元気でいるためには自分の命も守らなきゃねって」

<まなさん>
「アイドルをやっている目的も、地元の静岡を盛り上げる、元気にするというのが目的で始めて、今もやっているから」

地元を元気にしたい。その思いが2人を突き動かします。仙台市への遠征から20日後開いた報告会。会場には約50人が集まりました。

<みゆうさん>
「準備万端かなと思います。やりきった後には達成感を感じると思う」

<まなさん>
「仙台遠征2日目は荒浜小学校に行きました。当時は学校に備蓄されていたものだけでは足りずに、学校にある暗幕などを毛布の代わりにして使っていたとのこと。こういう機転の利くアイデアで、学校にあるものを使ってなんとかしようとしていたのがすごいなと感じした」

<みゆうさん>
「そして、そのあとに私たちは菅原動物病院を訪れました」

東日本大震災で被災した仙台市の獣医師、菅原康雄さんです。

<獣医師 菅原康雄さん>
「めちゃめちゃでしょ」

<まなさん>
「固定されていないものは全部落ちてる」

<菅原さん>
「5、6分揺れが続いた。外へ出たら電柱が30度ぐらい揺れていた」

菅原さんは「静岡のアイドル」として活動する2人に「自助」の心構えを伝えます。

<菅原さん>
「行政には頼るな。頼ったって何にもしてくれない、ではなくて、できない。行政は行政の仕事がある。逆に行政のお手伝いをするように、これから大きい災害が来たらね、そういうふうに話している」

被災した当事者から思いを受け取りました。

<まなさん>
「特に災害が発生した時は、まず自分が無事であることが最も重要です」

2時間以上に及んだ報告会は無事に終わりました。

<参加した親子>
「私が言うと(娘は)地震のこと怖い怖いってただ怖がっちゃうが、OrangeLeafの話なら聞けるかなと思って来てもらった」
「災害の時に冷静な行動ができるように考えたり、準備することが大事だと思った」

<まなさん>
「これからも被災地に行って、自分たちが学んでそれを持ち帰ってこれからも伝え続けていくとともに、歌でも皆さんに元気を与えられたらと思う」

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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