静岡県内で唯一、静岡市の国道1号線に設けられていた、いわゆる「動くセンターライン」が1月15日午前0時で廃止されました。このシステムの廃止で、朝の通勤時間帯の道路状況に変化はあったのでしょうか。
<社会部 大西晴季記者>
「静岡市駿河区の国道1号です。この先の道路は車線が3つあり、『動くセンターライン』のシステムが採用されていますが、このシステムはあと30分ほどで終わりを迎えます」
静岡県内で唯一、静岡市の国道1号駿河大橋周辺に設置されていた「中央線変移システム」、いわゆる「動くセンターライン」。いまから47年前の1978年、国道1号の渋滞緩和を目的に導入されました。

上下3車線区間のセンターラインの位置を時間帯に応じて変更するこのシステム。これまでは、午前0時から正午までは交通量が多い上り線が2車線。

正午から翌日午前0時は、下り線が2車線となっていました。しかし、交通量が減ったことやシステムの老朽化、さらに逆走による事故を防ぐため、廃止が決まりました。
<大西記者>
「午前1時です。中央線変移区間と書かれた看板がいま取り外されています」
工事は2月末まで続く予定で、期間中、現場周辺は終日、上下線1車線ずつの運用になります。そして、工事が完了すると、上り線2車線、下り線1車線となります。
<中井秀カメラマン>
「2車線から1車線になるということでかなり混雑が見られます」
<大西記者>
「午前8時です。あちら、きのうまでは点いていた動くセンターラインの標識には、現在カバーがかけられ、この後ろの道路では現在渋滞が発生してます」
廃止から一夜明けた1月15日朝の通勤時間帯。交通規制の影響もあり、上り線で2km以上の渋滞が出ました。さらに…
<大西記者>
「いま、信号が赤に変わりましたが、交差点内にはまだ車が残っていて、向こうから来る車が少し走りづらそうにしています」
静岡県警は「現場の交通規制に従って、安全運転で通行していただきたい」と呼びかけています。半世紀近くにわたって稼動し続けてきた「動くセンターライン」。ひとつの時代が終わりました。