リピーター続出の"濃厚絹ごし豆腐 " 風味と甘み強い『伊豆大豆』の魅力を最大限に【しずおか産】

静岡県伊東市のマキノ豆腐店です。月に2回、数量限定の特別な豆腐が販売されています。

<客は>
「おいしいです。一番おいしいと思います」
「毎回来ています。待ち遠しいです」

きょうのしずおか産は地元・伊豆産の大豆を使った絶品の豆腐です。

伊東市のマキノ豆腐店は創業59年。地元で愛されているこの店の看板商品が「豆乃州濃厚絹ごし」です。月に2回、1日60丁限定で販売されています。

<伊東支局 天野貴弘記者>
「いただきます。すごく滑らかで甘さも、大豆の甘さが感じられて、風味も鼻から抜ける豆の香りがすごくいいですね」

<マキノ豆腐店 牧野伸さん>
「豆腐屋としてはまずそのまま食べていただきたい。あと甘みを引き立たすために塩をかけたり、オリーブオイルをかける人もいる。豆の特徴を生かした豆腐」

この豆腐に使っているのは「伊豆大豆」。通常の大豆よりも全体的に豆が青く、風味と甘味が強いのが特徴です。

<マキノ豆腐店 牧野伸さん>
「ここ3段、畑になっていまして大豆を育てていました」

牧野さんと友人たちが大豆を育てています。

<マキノ豆腐店 牧野伸さん>
「豆腐の品評会があったときに、全国各地でその土地の大豆を使ったお豆腐が出ていて、静岡でも出来ないかなと思ったのがきっかけです」

地元・伊豆産の大豆を使った豆腐を作りたい。その思いから、牧野さんたちは「伊豆大豆」を育て始めました。ただ、収穫量は年間で約70キロ。普通に豆腐を作ると約2週間で使い切ってしまう量です。

未明から始まる豆腐作り。そこにも特徴があります。通常ならば、大豆から豆乳を作り、にがりを加えて固めれば完成ですが…

<マキノ豆腐店 牧野伸さん>
「これから豆乳を冷やしますので、粗熱を取っている状態ですね」

粗熱を取った豆乳を冷蔵庫で約9時間冷やします。

<マキノ豆腐店 牧野伸さん>
「これをしっかり冷やさないとにがりを混ぜたときにちょっと固まりかけちゃって食感が悪くなっちゃうので」

冷やした後、伊豆大島産の本にがりを混ぜ、型を使わずパックに直接、冷たい豆乳を注ぎます。

<マキノ豆腐店 牧野伸さん>
「普通のパックのお豆腐だと水が出てくるのですが、これだと水の出る場所(隙間)がないので、この伊豆大豆ってすごく風味が特徴なんですが、その風味が水に逃げちゃうんで、それを逃がさないためにこの充填豆腐って方式をとりました」

パックに充填したあと過熱して固めます。

伊豆大豆の持つ「風味」と「甘味」を最大限に味わってもらおうと工夫を凝らした豆腐「豆乃州」。貴重な大豆を使い、作るのにも手間がかかるため、月に2回の限定販売となりました。

販売日には「豆乃州」ファンの常連客が集まります。店主の牧野さんは伊豆の食材の良さを知ってもらうきっかけになればと話します。

<マキノ豆腐店 牧野伸さん>
「地元の皆さんにも食べてもらいたいというのもありますし、旅行に来たりしているほかの地域の方にも『伊豆にはこんなお豆腐があるんだよ』ってものを知っていただければいいなと思います」

「豆乃州濃厚絹ごし」は2024年の第8回全国豆腐品評会充填豆腐部門で銅賞の「全国豆腐連合会賞」を受賞しました。牧野さんは「まずはそのまま食べて、その後は醤油ではなく塩やオリーブオイルなどをかけて風味と甘味を感じてほしい」と話しています。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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