12月11日、一人の男性がシンガーソングライターとして念願の全国CDデビューを果たしました。彼の肩書は焼津市職員。「歌う公務員」が二足のわらじで奮闘します。
12月11日、リリースされた「銀河鉄道/三日月の晩」。
歌っているのは、シンガーソングライター牧野憲人さん、34歳です。発売初日となった12月11日は、静岡県内のショップの店頭にも並びました。
牧野さんの職場は、焼津市役所。6階にある商工観光課です。牧野さんの仕事は観光PRのほか、焼津の食材を売り込んだり、起業家支援をしたりと多岐にわたります。
週末もイベントなどがあり、多忙な牧野さんですが、音楽にも情熱を注いできました。15歳の時からプロを夢見て音楽に没頭しましたが、CDデビューはかわなず信用金庫に就職しました。営業職として仕事をこなす一方、シンガーソングライターとして地域を盛り上げる歌を作るようになりました。
静岡市駿河区の公式キャラクター「トロベー」公式応援ソングを作ったのも牧野さんです。5年前、焼津市の職員になってからは焼津にちなんだ曲を作り、イベントで披露してきました。
これまで作ってきた曲は100曲以上。「歌う公務員」として、働きながら続けてきた音楽活動がレコード会社の目に留まり、全国デビューが決まりました。
<牧野憲人さん>
「大変なことも多いが音楽活動を支えてくれた方々や協力してくれる人がいるので、活動できていると思う」
市役所の同僚は今回のデビューについて、どう思ってるのでしょうか。
<市役所の同僚>
「普段の仕事をしている姿とは全く違ってかっこいいアーティストの姿だと思う」
音楽活動が本格化することについて、牧野さんの上司も前向きにとらえます。
<焼津市商工観光課 八木澄人課長>
「もともと本人が夢をもって活動していたので夢がかなって、夢をこれから焼津市のPRにつなげてもらえればうれしい」
12月24日には地元焼津でコンサートを開く牧野さん。
<牧野憲人さん>
「公務第一にと思っているが、音楽もやっているので「焼津」みたいな音楽を全国に出したい」
焼津の魅力を全国に発信する曲を発表したいと二足のわらじの夢は膨らみます。