【静岡駅伝】「お母さんと同じお堀を走りたい」 小6ランナー“ラストチャンス”掴む 静岡市清水【第25回しずおか市町対抗駅伝】
11月30日に開催される第25回しずおか市町対抗駅伝。四半世紀続く大会では、かつて出場した選手が親となり、その子どもたちが選手として駅伝を走るというケースも増えています。静岡市清水チームのメンバー選考会。その中で大会初出場に人一倍、強い想いを持つ選手がいました。
「お母さんが高校1年生の時に1区でお堀を走っていて、同じ場所を走りたいなと思った」(栗田丈選手)
栗田丈選手(小学6年)の母・由貴さんも高校時代に陸上をやっていました。第2回大会では、1年生ながら1区を走った大先輩。そのお母さんが走っている昔の映像を見て、市町対抗駅伝への憧れを持ったという丈くん。2023年、初めてメンバー入りを果たすことができましたが、残念ながら補欠となり、夢は叶いませんでした。
現在の大会では、男子で駿府城公園のお堀周回コースを走れるのは、小学生のみ。6年生の丈選手は、今回が最後のチャンス。何としてでも、選考会でいい結果を出したいところです。
まさに運命の選考会。スタートと同時に先頭に立った丈選手。いつも傍で頑張りを見てきたお母さんから声援が飛びます。
「頑張れ~、丈あと1周だよ、頑張れ」
お母さんの声援に背中を押され、差を広げ、去年の悔しさを晴らした丈選手は、見事に1位でフィニッシュしました。選考会の結果、丈選手は2区の代表に決定。夢だった、お母さんが走ったお堀を走ることができます。
母・由貴さん「どうだった?キツかった?」
丈選手「めちゃキツかった」
母・由貴さん「おめでとう」
丈選手「良かった。緊張したけどベストが出たからうれしかった」
丈選手はさっそく駿府城公園に家族みんなで下見に訪れました。
<母・由貴さん>
Q家族でこうやって走ることはある?
「この4人で走ることはあるけど、お母さんは久しぶりだよね」
久しぶりに走る駿府城公園のお堀、由貴さんの20年前の思い出が蘇ります。
「高校1年生の時にこのお堀を走ってそれからここに来るとあの時のことを思い出す今回、丈が出てくれるのは本当にうれしい」(由貴さん)
家族も丈選手の出場を全力でサポートします
<由貴さん>
「この間、お父さんとも作戦練ってたもんね」
<栗田丈選手>
Q.どうして(お母さんと一緒の)お堀を走りたいと思った?
「写真とかテレビとか見たりして走りたいと思った」
Q. カッコいいなって思った?
丈選手「はい」
由貴さん「初めて聞いた。うれしい。最近は全然走ってないので子どもたちにも『お母さん本当に走ってたの?』って言われてるけど、映像があったりとか、昔、新聞に載った時の写真が貼ってあったりとかそういうのを見て、自分もやりたいんだろうな」
Q.どんな走りをしたい?
丈選手「最後の最後まで頑張って、ひとりでも抜けるような走りをしたい」
由貴さん「こういう試合に出られるのは本当にうれしい。頑張ってほしい」
お堀を走る最後のチャンスを掴んだ丈選手。全力でサポートしてくれる家族のためにも、全力でお母さんのようにカッコよくお堀を走り抜けます。
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