
「J2にいていいチームではない」J1復帰の清水エスパルス・乾貴士選手に直撃 本音で語る"静岡"への思い オレンジサポーターとともに挑む王者への道

2024年10月27日、栃木に1対0で勝利し、3シーズンぶりのJ1復帰を決めた清水エスパルス。2022年の降格、さらに2023年プレーオフでの悲劇…この3年間は、決して平坦な道のりではありませんでした。10月28日はJ1復帰の立役者、乾貴士選手が「LIVEしずおか」に生出演しました。激闘の舞台裏に迫ります。
<LIVEしずおか 杉本真子キャスター>
J1復帰、おめでとうございます!

<清水エスパルス 乾貴士選手>
ありがとうございます。
<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
1日経ちましたが、気分はいかがですか。
<乾選手>
ほっとしています。とりあえず。
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
10月27日も栃木には6000人以上のサポーターが駆け付け、スタジアムをオレンジに染め上げました。ピッチからみた見た景色はいかがでしたか。
<乾選手>
本当に頼もしかったというか、サポートしていただいてすごく力になりました。
<杉本キャスター>
今シーズン、アウェイをジャックしてしまうとまで言われたエスパルスサポーターの熱量ですが、さっそく10月27日のゲームを乾選手と一緒にともに振り返りましょう。
明治安田J2リーグ第36節、勝てば自力でJ1復帰が決まる一戦でした。地元・静岡でもパブリックビューイングが行われ、栃木に念を送り続けました。ただ、前半主導権を握ったのは栃木。前半3分、先制点を許したかに見えましたが、ここはオフサイドの判定。
<杉本キャスター>
大一番、チームに硬さなどありましたか。
<乾選手>
硬さはそんなになかったんですが、相手が降格がかかったりしていたので、前に圧力が高く感じました。
それでも徐々にペースを手繰り寄せると、後半5分、待望の瞬間が訪れます。乾選手、このシーンをぜひ振り返ってください。
<乾選手>
本当に狙い通りというか、いいボールも入ってきましたし、しっかり前で触って、後は住吉ジェラニレショーン選手が難しい体制でもしっかり決めてくれたので、すごいいいゴールだったんじゃないかなと思っています。
エスパルス、一歩前に出ます。ただ、J2残留へ負けられない栃木も猛攻を仕掛けますが、必死で相手の攻撃をはね返すオレンジ軍団。そして、まさに虎の子の1点を守り切ったエスパルス。2位以上が確定し、3シーズンぶりのJ1復帰を決めました。

<滝澤キャスター>
ワールドカップや海外でもプレーされ経験豊富な乾選手ですが、こういった大一番、どんな気持ちでピッチを立たれていたのでしょうか。
<乾選手>
いつも通りという感じでしたね。そんなに緊張とかしないタイプなので。
<井手キャスター>
試合終了後、印象に残ったシーンはありましたか。
<乾選手>
カルリーニョス選手が泣いていたのはすごい印象的というかもらい泣きしそうでした。
<井手キャスター>
もらい泣きしたんですか?
<乾選手>
いえ、耐えました。
<井手キャスター>
見たかったです。
<乾選手>
恥ずかしいです。泣かないです。
<杉本キャスター>
この瞬間のためにきょうまで戦ってこられましたが、決して、順風満帆ではなかったと思います。2023年も最後の最後でJ1切符を掴めませんでしたが、あのときの「悔しさ」が今シーズンの原動力になったのでしょうか。
<乾選手>
やはりこのチームはJ2リーグにいていいチームではないので、サポーターの方の応援の大きさもJ2の規模ではないので、悔しい思いをしましたが、その分またみんなで頑張ろうという気持ちで1年間やってきました。
<滝澤キャスター>
一体感というところがあったんだと思いますけれども、今シーズンは凡事徹底ということを掲げられて、特に走り込みなども丹念にされたと聞いています。特に今シーズン、チームのここが変わったというポイントなどはありますか。
<乾選手>
フィジカルコーチが新しく入ってきて、すごい走らされたので、本当にこの歳でこんな走ると思ってなかったので。
<滝澤キャスター>
乾選手は本当に運動量がすごいと思うんですけれども、あれはどうやっているんでしょうか。
<乾選手>
元々はもっと動けるタイプだったんですが、やはりこの歳になってきて、なかなか動けないんですけど(笑)、どうにか頑張っています。

<井手キャスター>
変わったと言えばホームアイスタでは、前節こそ負けてしまいましたが、本当に今シーズンは無類の強さを見せてくれています。ホームアドバンテージはやはり違いますか。
<乾選手>
全然違いますね。やっぱりこの応援があるのとないのでは全然違うので後押しをすごいしてもらっています。
<滝澤キャスター>
このシーズンのホームで13勝3分け1敗。これは無敵と言っても過言ではないんですよね。いろんなチームでプレーされた乾選手ですが、静岡のファンは乾選手にとってどういう存在ですか。
<乾選手>
本当に温かいですね。街でも気軽に声かけてくれますし、「頑張って」と言ってくれるので。
<滝澤キャスター>
県民として本当にうれしいですよね。
<井手キャスター>
静岡に来られて2年ですよね。住み心地はいかがですか。
<乾選手>
すごい住みやすいですし、僕はもう本当に大好きな街になりました。
<杉本キャスター>
今シーズンは、メンバーも大きく変わりました。若手選手の躍動も光りましたよね。そのあたりはいかがでしょうか。
<乾選手>
新しく入ってきたメンバーもいましたし、若い選手は躍動して。西原源樹選手は本当にいい選手ですし、これからの選手なのでしっかり育てないといけないと思います。
<杉本キャスター>
特にこの選手注目だよとプレイヤーはいますか。
<乾選手>
やはり西原源樹選手だと思います。西原選手はもう清水の宝になっていくんじゃないかなというぐらい才能がある選手なので、これからが楽しみですね。
<杉本キャスター>
チームを変えたといえば、秋葉監督もそのお一人だと思います。毎試合違った表情を見せてくれていますが、監督はどのような監督ですか。
<乾選手>
もう見たままの、アツい、感情豊かな監督という感じですね。
<杉本キャスター>
藤枝戦のアツい涙は印象的でしたけれどもどうご覧になりましたか。
<乾選手>
もうおじさんなので、涙腺もだいぶ緩くなってきていると思いますけども、でもこの時「俺は泣いてない」と言ってましたけどね。しっかり泣いてましたけど。
<杉本キャスター>
人間味あふれる秋葉監督すごく引き込まれる一つですよね。
<滝澤キャスター>
エスパルス、今シーズンはまだ終わっていません。残り2試合で再び首位に浮上しました。J2初優勝というところもかかっていますが、選手たちはどう捉えていますか。
<乾選手>
もちろん最初から優勝は狙ってみんなやっています。あと2試合ホームでできるというアドバンテージをしっかり活かし優勝を目指してやりたいなと思います。
<杉本キャスター>
ぜひ、アイスタでシャーレを掲げるシーンが見たいです。では、乾選手、最後に番組をご覧のすべてのオレンジサポーターにメッセージをお願いします。
<乾選手>
今まで通り、アツい応援をよろしくお願いします。自分たちは頑張っていくだけなので、応援をお願いします。
「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA