静岡県河津町にある日帰り温泉施設で、木のおがくずや米ぬかの中で体を温める「酵素風呂」がオープンします。年間を通じて観光客を呼び込むための新たな取組みです。

河津町の日帰り温泉施設、「踊り子温泉会館」です。
女性風呂の施設内にヒノキやスギのおがくずや、南伊豆産の米ぬかに全身をうずめて体を温める酵素風呂が新たに作られました。10月11日のオープンを前に記者が体験しました。

<竹川知佳記者>
「ずっしりと重みがありますね。どうしてこんなに温かいんですか?」
<施設の方>
「自然発酵なんですけど電気もガスも使っていない状態」
<竹川知佳記者>
「自然の状態だけでこんなに温かいんですか?」
<施設の方>
「今、ちなみにここで67度」
<竹川知佳記者>
「67度!?」
酵素風呂はおがくずや米ぬかの中にいる微生物が発酵する際に出す熱で体を温めることができます。体感温度はおよそ40度で、15分入ると、2時間のジョギングに相当する発汗作用があり、身体の中の老廃物を出すデトックス効果が期待できるといいます。
<竹川知佳記者>
「お風呂よりも体中を包まれている感じが…すごいポカポカしてきますね。火傷するみたいな熱さはなくて、芯から温まっていく感じで。すごい汗かきましたね。気持ちいいです」
開館30年を超える町営の温泉が新たな取り組みを始めたのには通年で観光客を呼び込む狙いがあります。

<河津町観光協会 森野ゆかりさん>
「河津桜のイメージが強いので、どうしてもそれ以外の時期に河津に来ようという気持ちになるような何かを考えたいなと思って。酵素風呂というものが伊豆半島にはとても少なくて予約がなかなか取りづらいということでぜひ河津につくってみないかということで決まった」

現状、観光客は高齢の人が多く、若い世代を呼び込みたいという河津町。
「踊り子温泉会館」では同時に美食カフェをオープンし、河津産のブルーベリーを使った酵素ドリンクや、桜を添えたプリンなど地元の特産品を活用した健康的な料理の提供も始めます。
<河津町観光協会 森野ゆかりさん>
「河津に来て、河津産のものを食べていただいて、綺麗になって帰っていただく。美貌の河津ということを推していきたいです」
酵素風呂は女性限定で10月11日から事前予約制でスタートします。