<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
「今回のしずおか産は浜名湖で夏に収穫を迎えているクルクマです。
実は8年連続で浜松市が出荷量日本一。JAとぴあ浜松クルクマ部会長の山崎工さんは約20棟のハウスで育てています。国内最大級の栽培面積です。
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
「失礼します。きれいに咲いていますね、クルクマは背が高い花なんですね」
<JAとぴあ浜松クルクマ部会長 山崎工さん>
「そうですね、比較的背が高いシャロームという品種」
実は花といわれる部分が、ほかの花と異なります。
<JAとぴあ浜松クルクマ部会長 山崎工さん>
「小さく横に咲いているのがクルクマの花になります。本来このピンクの部分は『がく』になります」
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
「ここが花じゃなんですか?」
<JAとぴあ浜松クルクマ部会長 山崎工さん>
「クルクマは、がくを楽しむ花になります」
がくは葉っぱが変化したもので花を守る役割を果たしますが、クルクマの場合はこのがくの色あいがポイントです。
クルクマを育てる環境は真夏でもハウスの中です。
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
「ここ、けっこう暑いですよね、でも適していると?」
<JAとぴあ浜松クルクマ部会長 山崎工さん>
「35℃から40℃以内が適している」
クルクマは熱帯アジアが原産、暑くないと育たないのです。
<JAとぴあ浜松クルクマ部会長 山崎工さん>
「クーラーの効いた部屋よりも常温の所の方が日持ちがいい。普通の花だと、もっても1週間ぐらいだが、クルクマは長くても2週間~3週間、品種によっては1か月以上もつものもある」
クルクマの収穫は花がいきいきとしている朝5時から始めます。手作業で1本ずつ、抜いていくのです。
<JAとぴあ浜松クルクマ部会長 山崎工さん>
「1日に1万本ぐらいは多いときで」
浜松でのクルクマ栽培は1970年代に始まったといわれています。全国トップクラスの日照時間ということもあり栽培は広がりました。
<JAとぴあ浜松クルクマ部会長 山崎工さん>
「浜松は比較的、日照時間が長くて、太陽がたくさん当たった方が光合成の時間も長くなる」
年々、生産者が増えていき2023年度は約200万本を出荷。出荷量は8年連続で日本一です。
北野力也さんは20年以上、浜松でフラワーアレンジメントを続けています。
<はな工房きたの 北野力也さん>
「正面から見るよりも横から見て、茶色を見せたいですよね。自然な感じというか、そのような花材に合いやすい」
暑い時期、クルクマは救世主といえる存在だそうです。
<はな工房きたの 北野力也さん>
「ほかの季節に比べて30%ぐらい使える花が少ないイメージ。やはり夏はクルクマを作っているということで、ほかの地域の比べて手に入れやすいのはありがたい」
さらに、他の花と合わせても存在感はばっちり。
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
「全体的にピンクや紫色が強い印象ですけど、クルクマも負けていないですね」
<はな工房きたの 北野力也さん>
「存在感がある花なので、僕のイメージですと、バラと同じくらい、メインになる花と思っています。暑すぎて花がすぐにだめになるから、花を飾らないという声が多い。そこのことを考えるとクルクマが一番有力な花かな」
山崎さんはクルクマを夏の花の象徴にしたいと考えています。
<JAとぴあ浜松クルクマ部会長 山崎工さん>
「夏限定の花、夏になったらクルクマ、クルクマを見かけたら、夏がきたなと思ってもらえるとうれしいです」
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
クルクマは素晴らしい花ですが、まだ認知度が低いのが課題で、育てている山崎さんは「知人に聞いても知らないと答えられることが多い」と残念がっていました。ひまわりやガーベラを目指し夏の花として数えられるよう生産者のみなさんで独自にPR活動もしていきたいと話していました。