カギは「プラス2℃」ちょっとした工夫でこの夏を乗り切る方法教えます 電気料金の値上げ対策
物価高で苦しい家計に6月、追い打ちをかけるのが電気料金の値上げです。電力消費が増える夏に向けて、飲食店などは悪戦苦闘していますが、家庭では「プラス2℃」という節電対策に効果があると専門家は話します。
新鮮な海の幸をふんだんに使ったどんぶり。浜松市中央区にある人気の寿司店では、これから夏に向けて深刻な悩みを抱えています。
<寿司処大山屋 児玉文只大将>
「これがうちの業務用冷蔵庫なんですけど、普通の家庭用よりは電気代がかかっちゃうと思うんですよね」
悩みの種は電気料金の値上げ。ネタの新鮮さを保つためには温度管理が重要ですが、暑い夏には特に電力が必要だと話します。
<寿司処大山屋 児玉文只大将>
「企業努力してるつもりなんですけど、限界があるというか皆さんはどうやってやっているのか聞きたいくらい」
政府がこれまで物価高対策として支給していた電気やガスの補助金が終了するのに伴い、電気料金は6月から上がることになります。
店では、少しでも節約しようとちょっとした工夫をしています。
<寿司処大山屋 児玉文只大将>
「もう日が長くなっているので、看板なんかでもやっぱり暗くなってからつけるとか。早じまいした時でも電気消しますね。早くね」
電気料金の値上げは、家計にとっても重荷です。標準的な家庭の場合、東京電力では5月と6月の使用分を比べると392円。中部電力では346円の値上がりとなり、過去最高水準に近づく見通しです。
<浜松総局 鈴木康太カメラマン>
「私たちの暮らしに直結する電気料金を、少しでも抑えるための節約術を教えていただきます」
環境省が認めた節電の専門家は、エアコンの使い方に注目しています。
<うちエコ診断士 山本達雄さん>
「温度をスライドして出かけるということが、省エネになるかと思います。温度の調節を上がる矢印の方を2回クリックしてもらって、2度スライドしていただきます」
短時間の外出ならば、エアコンを消さないほうが省エネにつながるとされていますが、その際に外出時だけ設定温度を2℃上げるという節電術です。設定温度が28℃の場合と30度の場合で、消費電力を比べると…。
「ピッピッ…一気に減りましたね」
30℃に変えた途端、消費電力の量が急激に下がりました。専門家の山本さんによると、冷房の設定温度を2℃上げることで年間約2000円の節約になるそうです。ちょっとした工夫が、夏本番を乗り切るヒントになりそうです。
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