自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金問題です。安倍派の宮沢博行衆議院議員は、パーティー収入のうち114万円を「中抜き」していたことが分かりました。一方、塩谷座長は1月12日、地元の賀詞交歓会で一連の騒動について釈明しています。
15日午前、静岡県森町の寺院でご祈祷を受けていたのは宮沢博行衆議院議員。裏金問題をめぐり新たな事実が発覚しました。
<自民党・安倍派 宮沢博行衆院議員>
「私の今回のパーティー券問題に関しては、不記載のお金は合計132万円でございます。そのうちのキックバックと言われるものが18万円。残りのものは私がノルマ分を納めて手元に残したお金が114万円ということでございます」
自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金問題。宮沢議員は、これまでパーティー券のノルマを超えた分として、2020年から2022年の3年間で合わせて140万円を政治資金収支報告書に記載していなかったと説明していましたが、実際、記載していなかった総額は132万円だったということです。
このうち114万円は派閥に納めずに手元に残すいわゆる「中抜き」をしていて、派閥からのキックバックは18万円だったとしています。
なぜ、手元に残していたのか。宮沢議員は「中抜き」が派閥の指示だったと説明します。
<自民党・安倍派 宮沢博行衆院議員>
「パーティー券のノルマオーバーに関しては、記載しなくてよいという指示をいただきましたので、記載のしようが無かったということでございます」
果たして、派閥からの指示とはどんなものだったのか。キーパーソンの1人が現在、安倍派で事実上のトップにあたる塩谷立座長ですが…。
<野田栞里記者>
「関係者によりますと塩谷議員は12日、浜松市内で開かれた祝賀会に出席し、信頼回復に努めると説明したということですが、その具体的な明言については避け続けている状態です」
塩谷座長は問題の発覚以降、これまでに明確な説明は避け続けています。事件をめぐっては、東京地検特捜部が安倍派の幹部を複数回、任意で事情聴取していて、立件するかどうか、慎重に検討しているものとみられます。
<自民党・安倍派 宮沢博行衆院議員>
「国会が始まりましたら、政治改革をどうしていくのか、我々「清和研」をどうしていくのか。今後どうするのか。存続か解体かも含めてしっかりと議論をして結論を出し、国民の皆さんに真意を問うて参りたいと思います」
通常国会は1月26日にスタート。自民党の裏金問題を含め、政治改革は大きな焦点になる見通しです。
宮沢議員はSBSの取材に対し、収支報告書に記載されていない金については、派閥からの寄付として計上し、修正する予定だと説明しています。