リニア中央新幹線の静岡工区の工事を巡り、JR東海は2023年9月下旬から大井川流域の10市町に対し、いわゆる「田代ダム案」の具体的な運用方法などについて個別の説明を始め、10月中旬までに10市町全ての自治体への説明を終えました。
島田市や川根本町などの大井川流域の10市町によりますと、JR東海は9月下旬から10月中旬までの間、職員が各自治体の庁舎を訪れ、田代ダム案についての東京電力との協議の進捗状況や、取水の抑制量をはじめとする具体的な田代ダム案の運用方法などについて、市町の職員や首長に個別の説明をしました。
10市町によりますと、説明の中では、開始時期などの運用に向けた具体的なスケジュールについての言及はなかったということです。
「田代ダム案」は、リニア中央新幹線の工事によって大井川の水が静岡県外に流出する分を、大井川上流部にある田代ダムの取水を抑制して相殺するという案で、JR東海は2023年6月から、ダムを管理する東京電力と具体的な取水の抑制方法について協議を進めています。
JR東海の丹羽社長は9月21日の会見で、ダムを管理する東京電力側との協議について「流域市町に説明できる内容になった」と述べていました。
大井川流域10市町の首長らは9月9日、JR東海と2回目の意見交換会を行っていて、田代ダム案に前向きな姿勢を示しています。

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